韓国はなぜ「人種差別国」と言われるのか(下)
CERDが韓国の「単一民族性」に懸念を表明したのも初めてのことではない。「韓国は単一民族国家で、少数民族に対する差別はあまり見られない」という韓国の主張は、これまでにもCERDから数回指摘を受けている。
1991年にも、CERDは在韓中国系住民やベトナム難民の地位について懸念を表明した。このときも韓国政府は「韓国は単一民族国家で、人種差別はない」と主張、これに対し委員たちは「理解し難い」との反応を示した。また当時は全羅道に対する地域差別・経済開発の遅れについても問題が指摘されたという。
こうしたやりとりは2003年にもあった。CERDは01年に制定された国家人権委員会法、外国人労働者に韓国人労働者と同様の労働関連保障を提供する雇用許可制の立法などを肯定的事項として採択している。
だがその一方で、在韓中国系住民やその他の少数民族に対する差別問題が再び指摘されたが、韓国側は「単一民族国家」との主張を繰り返した。これに対しCERDは、「韓国国内の人種分布に関する具体的な統計資料を添付せよ」との勧告案を出した。一部では「政府は“単一民族”という主張を繰り返すだけではなく、多人種化している社会に関する統計を積極的に確保し、事前に通知すべきではないのか」と指摘する声も上がっている。
当時、CERDは最終見解で「人種差別を撤廃するための法律制定や制度の準備では前進しているが、差別問題に対する明確な認識や法と制度の実効的な履行が伴っていない」と述べている。
今回取り沙汰されている「純血」(pure blood)・「混血」(mixed blood)という部分は、CERDが先に述べたものではなく、韓国側の報告書にまずその言及があった。韓国は報告書で、「韓国は単一民族国家であり、少数民族差別はあまり見られない。しかし、単一民族性から自然発生した“純血”に対する韓国人の自負心が、“混血”に対する差別を誘発している」と主張した。この報告書を審査したCERDが「純血と混血という言葉は、人種的優劣主義を広めるという点で懸念される」と指摘したのだ。
CERDの第72回会議は来年2月18日から3月7日まで開かれ、イタリア・フィジー・ベルギー・米国・ドミニカ共和国・ニカラグア・モルドバの報告書が検討される予定だ。
申晶善(シン・ジョンソン)記者
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