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イー・モバイル、下り最大7.2MbpsのHSDPAサービス12月12日開始
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7.2Mbpsへ増速
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イー・モバイルは、HSDPAの受信最大通信速度を7.2Mbpsまで高速化し、12月12日よりサービスを開始する。これに伴い、USB接続タイプの対応端末「D02HW(USBタイプ)」(HUAWEI)を発表した。
HSDPA方式によるデータ通信サービスを展開するイー・モバイルはこれまで、下り最大3.6Mbpsの通信速度でサービスを展開してきた。12日より順次、最大7.2Mbpsに下りの通信速度を高速化する。上りは従来通り384kbps。
サービス開始時の提供エリアは、札幌市近郊、仙台市近郊、首都圏(国道16号線圏内)、名古屋市近郊、京阪神、広島市、福岡市の人口密集地ならびに都市部。
なお、通信速度が高速化してもサービス利用料は従来のまま据え置きとなる。このほか、新料金プランも発表されている。
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ターゲット
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スループットを測定
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サービスの概要
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USBタイプの端末から投入
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■ 対応端末「D02HW」
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D02HW
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サービス開始時に投入される「D02HW」は、USB接続タイプのHUAWEI製端末。USB1.1/2.0に準拠し、USB2.0 High Speedには非対応。対応OSは、Windows Vista 32bit版/XP/2000、およびMac OS X 10.37〜10.4.10(PowerPC)10.4〜10.4.10(intel)。Mac OS X Leopardも動作確認がとれている。HUAWEIでは、7.2Mbpsのデータ通信端末をシンガポールにおいて供給している実績がある。
端末はプラグ&プレイに対応し、パソコンなどとはUSBケーブルで接続する。大きさは約89.43×42.6×14.5mmで、重さは約40g。端末価格はイー・モバイルのWebショップで33,980円(ベーシック)となり、1年契約または2年契約では9,980円になる。
なお、従来販売されている端末は7.2Mbpsに対応しない。ファームウェアの更新による7.2Mbpsのサポートも難しい状況。既存ユーザーが7.2Mbpsのサービスを利用するには、端末の買い増しが必要になる。その場合の端末価格(参考価格)は33,980円。追加購入した場合も料金プランや契約金などに変更はないとしている。端末は量販店店頭などで購入可能で、PCカードタイプなども今後登場する予定。
■ 新料金プランと新定期契約コース
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ギガデータプラン
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新にねん
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新サービスの開始とともに、ミドルユーザー向けの新料金プラン「ギガデータプラン」や、定期契約サービス「新にねん」も12日よりスタートする。
「ギガデータプラン」は、月額利用料の中に1GB分のパケット通信料が含まれた2段階制の準定額料金プラン。ベーシック契約では月額4,980円〜10,980円の間で料金が変化し、「年とく割」と「新にねん」では月額3,980円〜9,980円の間で利用料は変化する。パケット通信料はライトデータプランと同じく1パケット0.0105円。12月1日より申し込み受け付ける。
「新にねん」は、2年間(24カ月)の継続利用を条件に、初期費用(端末購入時の価格)から24,000円割り引くとともに、月額利用料を毎月1,000円割り引くというもの。例えば、情報端末「EM・ONE α」を2年契約と購入すると、ベーシック契約の初期費用(端末購入費用)95,000円の24,000円引きとなるため、初期費用は71,000円。7.2Mbps通信に対応した「D02HW」では、ベーシック契約33,980円の24,000円引きとなるため、初期費用は9,980円となる。
「新にねん」では、毎月の料金も1,000円引きとなるため、月額5,980円の「データプラン」は月額4,980円となる。ギガデータプランの場合は月額3,980円〜9,980円、ライトデータプランの場合は月額2,480円〜5,480円となる。
なお、「新にねん」は期間拘束契約となるため、途中で解約および契約内容を変更する場合は契約解除料が必要となる。今回、既存の1年定期契約「いちねん」から「新にねん」へ契約変更するユーザー向けに、月額料金は「新にねん」と同額の「ベーシック(年とく割加入)」へ契約解除料なしで移行できる特別措置を行なう。期間は2007年12月1日〜2008年1月31日で、2007年11月末時点に「いちねん」に加入しているユーザーが対象。契約変更時の事務手数料2,875円は通常通り必要。
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速度料金比較
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速度比較
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■ 千本氏が国内初をアピール
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イー・モバイルの千本氏
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ガン氏
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発表会でプレゼンテーションを行なった、イー・モバイルの代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏は、国内初の7.2MbpsのHSDPAサービスの導入について、「他社と圧倒的に差をつけたサービス。モバイルは音声主体から明らかにデータにシフトしているが、イー・モバイルのサービスは高速なだけでなく、アプリケーションに制限がないなど圧倒的にメリットがある。他社は動画やIP電話サービスをモバイルブロードバンドの対象外としているが、これはブロードバンドサービスとしていかがなものか」と強く語った。
また、NTTグループが展開する光サービスについては、料金がかかりエリアが限られているとし、「7.2Mbpsの提供で、ADSLサービスの次に来るのは光ファイバではなく、モバイルブロードバンドである状況が今後はっきりする」と述べた。なお、同氏はプレゼンテーションの中で、通信速度測定サイトを使って7.2Mbpsのデモを行なった。発表会場は帝国ホテルにある会場の一室だったが、スループットは下り5.5Mbpsを計測した。
新定期契約コースの「新にねん」については、「初期費用と月額料金をバランス良く抑えたもの。データ通信は音声端末のように時間の経過によって陳腐化しないで利用できる」とアピール。このほか、「7.2Mbpsのモバイルブロードバンドを5,000円を切る手頃な価格で提供する。これは世界の中でも圧倒的にすばらしいサービス。ちょうどADSLが圧倒的に安いように、モバイルブロードバンドでも世界の中でもっとも優れたサービスを提供し、日本の産業を牽引していきたい」と抱負を述べた。
代表取締役社長兼COOのエリック・ガン氏からは、イー・モバイルの概況が語られた。11月中旬時点の契約数は16万超となったことが報告された。千本氏が唯一の心配材料として話したカバーエリアについて、ガン氏は東京都の人口カバー率が96%、大阪符が94%、名古屋市が90%(愛知県全体は80%)、全国の人口カバー率が50%を超えたと説明。12月末までに43都道府県まで利用できるエリアを拡大する方針とした。
ただし、地下鉄などへの対応は「少し時間がかかる」とガン氏は話した。イー・モバイルが利用する1.7GHz帯は同社が想定していたよりも電波の浸透率が高いため、屋外のビルなどでも電波が入りやすいという。そこで問題となるのが地下鉄などでの対応だ。今回の発表会で千本氏も地下鉄などのトンネル関連の協会において、既存携帯3社のOBが多数を占めているため、なかなか地下での対応が難しいという。
発表会後の懇親会の席上で、ガン氏に地下エリアの対策を聞くと、やはり同様に、トンネル協会の話が出た。ガン氏によると、トンネル協会には3キャリアのOBたちが多数参加しており、イー・モバイルがアンテナ設備の申請を行なっても多勢に無勢でなかなか取り合ってもらえない状況と話していた。
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事業展開スケジュール
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なお、発表会では2008年春より音声サービスも展開することがあらためて伝えられた。詳細は明らかにされなかったが、現在、NTTドコモとローミングの話し合いを行なっているとした。
イー・モバイルでは、データ通信サービスを主軸に、音声サービスも展開する方針。当初はスマートフォンのような端末が登場すると見られる。ドコモとのローミングは、都道府県単位でローミング契約する方向で協議が進められている。市町村単位ではなく、○△県ではドコモのネットワークを使うといった具合になるようだ。
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契約数は16万人。ユーザー構成は個人7割、法人3割
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サービスエリア拡大
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音声サービス導入を前に、まずは「EM・ONE α」にIP電話ソフトをプリセット
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MVNOも積極的に展開するという
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■ URL
ニュースリリース
http://www.emobile.jp/cgi-bin/press.cgi?id=498
(津田 啓夢)
2007/11/26 15:43
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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