遺跡から出土した鎌倉時代の人骨を調べたところ、当時は2歳前後で離乳食を始めていた可能性が高いことが、東京大の米田穣・准教授(先史人類学)と大学院生の下見光奈さんらの26日までの研究で分かった。

 現在の日本では生後5カ月前後から離乳食を始め、同1年から1年半で完了する例が多いが、米田准教授によると人間の授乳期間はもともと、2歳より相当長いとみられる。

 研究結果は、離乳食に穀物などを与えるようになって進んだ授乳期間の短縮が、中世にはかなり進行していたことを示しており、米田准教授は「授乳期間が短くなれば次の出産が早く可能になる。離乳の早期化は人口増とも関連している」と指摘している。