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【社会】

他人ID悪用しネット通販 詐欺容疑で男逮捕

2007年11月27日 朝刊

 他人のIDとパスワードを悪用し、インターネットポータルサイトの通信販売で電気製品をだまし取ったとして、愛知県警、警視庁、高知県警の合同捜査本部は26日、不正アクセス禁止法違反と詐欺の疑いで、東京都豊島区、会社員宮田勉容疑者(33)を逮捕した。クレジットカード番号を入力せず、IDとパスワードだけの決済方法を悪用した詐欺事件の摘発は全国で初めて。

 調べでは、宮田容疑者は7月6−9日、10回にわたり、面識のない川崎市中原区の男性のIDとパスワードを使い、「ヤフー」の通信販売サイトに不正に接続。6日に札幌市内の家電店からデジタルカメラ2台(約9万円)、7日に大阪市内の家電店からノートパソコン1台(約16万円)をだまし取った疑い。容疑を認めている。

 宮田容疑者はインターネット関連会社に勤務。ファイル交換ソフト「ウィニー」で流出した約5000件の氏名やメールアドレスなど個人情報を入手し、このうちアドレスの文字などから約500件のIDとパスワードを割り出した。同様の手口で約100件、1000万円余の商品をだまし取った余罪があるとみられる。一部は下取り店で現金化。自分で使う覚せい剤の購入費などに充てていたらしい。

 全国から身に覚えのない商品代金を引き落とされる被害が相次ぎ、愛知県警などが捜査を開始。商品の配達先がいずれも宮田容疑者宅だったことから犯行が分かった。

 悪用されたヤフーの決済システムは最初にクレジットカード番号を入力して登録すれば、その後はIDとパスワードを入力するだけですむ。

 

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