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「学校裏サイト」実態 文科省が携帯電話利用状況調査へ

2007年11月26日

 刑事事件にまで発展するケースが相次いでいる「学校裏サイト」を含む携帯電話の利用状況について、文部科学省は来年1月から、初の実態調査に乗り出す。3月末までに調査結果を公表し、来年度から本格的な対策に乗り出す。

 学校裏サイトは、中学や高校の生徒たちが情報交換を目的に、非公式にインターネット上に作った掲示板。アクセス数を増やそうと自分の裸の画像を載せたり、匿名で書き込めるために同級生らを攻撃したりするケースも出ている。有害サイトの閲覧を制限するフィルタリングソフトでも排除できないものも多い。

 15日に公表された06年度の「問題行動」調査でも、パソコンや携帯電話などでひぼう中傷や嫌なことをされた事例が、中学・高校を中心に全国で約5000件報告された。このため文科省は、子どもたちが携帯電話をどう使っているのか実態を調べることにした。

 調査では、パスワードがないと閲覧できないものもあり、実態がつかめずにいた学校裏サイトについても調べる。学校もほとんど把握できずにいるため、サイト運営会社なども対象にする予定。

 ネットや携帯電話が子どもに及ぼす問題については20日、文科省や総務省、警察庁などの官庁と、学校やネット、携帯電話の関係者が「ネット安全安心全国推進会議」を立ち上げ、対策の検討を始めている。

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