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韓国経済、進む「トリプル安」でピンチ

 世界的な信用不安の波が韓国にも押し寄せ、株・債権・為替などウォンで表示される資産価値が同時に下落するトリプル安が連日続いている。

 21日の韓国総合株価指数(KOSPI指数)は前日よりも65.25ポイント(3.49%)安の1806.99で取引を終えた。この日の下げ幅は史上10番目だ。KOSPI指数は最近5営業日連続で165ポイント下げ、時価総額に換算すると82兆ウォン(約9兆5700億円)が失われたことになる。外国人投資家はこの日も468億ウォン(約55億円)を売却して10日連続の売り越しを記録、「韓国売り」に対する不安が高まっている。

 ソウル外国為替市場でも、ドルに対するウォンは前日よりも6.70ウォン安の1ドル928.90ウォンを記録し、9月18日以来2カ月ぶりの最安値となった。

 円に対しては100円=856.40ウォンで昨年5月19日以来1年6カ月ぶりに850ウォン台にまで下がり、ユーロに対しては1ユーロ=1375ウォンでこれも今年の最安値を記録した。

 債券市場では国債3年物の金利が前日よりも0.1%高い年5.65%を記録した。一般的に株安になると債券価格は上昇するものだが、最近は株価と債券価格が同時に下落するという異常な事態が発生しているのだ。

 世界的な信用不安で外国人投資家たちが韓国など新興市場から資金を引き上げており、その過程でウォンの価値が同時に暴落している、との見方が市場では支配的なようだ。欧州系投資銀行UBSのアイリーン・コ氏は、「新興市場の株式は現在あまりにも高く評価されているため投資の比重を下げている」と述べた。

 現状の混乱は当分続くというのも市場関係者の大方の予想だ。世界経済を引っ張ってきた米国経済がサブプライム問題の衝撃から立ち直れていないからだ。

汝矣島にある証券会社で21日、個人投資家が株価下落を示すボードを見詰めている。/写真提供=NEWSIS

金洪秀(キム・ホンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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