子供用品、海外市場狙う──ミキハウス・トルコに進出、アップリカ・中国製販拡充

 
              
HOME / ニュース / 記事
 

子供用品、海外市場狙う──ミキハウス・トルコに進出、アップリカ・中国製販拡充

2007/11/24配信
 子供用品メーカー各社が海外事業を相次ぎ拡大する。「ミキハウス」ブランドを展開する三起商行(大阪府八尾市)はフランスや中国に加え、アゼルバイジャンやトルコなどにも進出。ベビーカー大手のアップリカ葛西(大阪市)は中国で工場の生産能力を7割増やし、販売拠点も25倍超の500―600店に拡充する方針だ。国内の少子化が進むなか、新興国など成長が見込める海外市場の開拓で収益拡大を狙う。

 三起商行はこのほどアゼルバイジャンで代理店を通じて子供服の販売を始めた。来春にはトルコとハワイにも進出する予定。三起商行は中国やイタリアなど9カ国でミキハウスブランドの商品を販売している。海外販売網の拡大で、現在、全体の1割弱にあたる約15億円(小売りベース)の海外売上高を、2017年度に3割強にあたる100億円に引き上げる目標だ。

 アップリカ葛西は中国を中心に製造・販売拠点を増やす。09年をメドにベビーカーの主力工場である中国・中山工場の年産能力を30万台から50万台に増強するほか、3年後をメドに現地資本と合弁で上海郊外に年産能力100万台の新工場を設立する方針。

 中国や欧州など現在200カ所程度ある海外販売拠点を、5年以内に7倍の1400カ所に拡充する。海外販売比率も現在の1割程度から、5年後に半分程度にすることを目指す。

 育児用品大手のピジョンは従来の中国、北米に加え、インドやロシアなど新興国市場を開拓する。インドでは今秋までに販売代理店2社を認定した。製品の安定供給を目指し来年初めから中国・上海で、哺乳(ほにゅう)瓶に使うシリコーン製乳首やスキンケア商品の新工場を稼働させる。

 これにより08年1月期の海外事業の売上高は前期比25%増の約132億円になる見通しだ。連結売上高に占める海外事業の構成比は前期で23%だが、将来は「50%程度まで高めたい」(大越昭夫社長)としている。

 ベビー用品大手のコンビも中国、北米での事業を加速。北米では中高価格帯の品ぞろえを充実させ、中国でも新商品の投入を積極化する。07年3月期に約39億円だった海外事業を、今期は27%増の約50億円まで引き上げる考えだ。

 総務省の推計によると、今年4月1日時点の15歳未満の子供の人口は前年の調査に比べ約9万人減の1738万人だった。26年連続で減少しており、子供用品各社が海外市場を開拓する動きは今後も加速しそうだ。
Index
Today's Topics 関西からひとこと:文化・経済人による書き下ろしエッセー
ニュース 聞く リサーチ:関西人気質などをネット調査交え分析
深める ローカル:経済・学術・文化の底流を探る ひたる アート:美術・音楽・演劇の最新情報を
交わる ピープル:地域へのこだわりを持つ人を紹介 知る カルチャー:創作現場などを訪れ歴史を学ぶ
楽しむ スポーツ・レジャー:地域の知られざるトピックを発掘 役立つ ライフ:便利な商品や施設情報を満載
 
ページの一番上へ
サイトポリシー 免責事項 個人情報 著作権 リンクポリシー