(cache) 社福法人の87％に不備　県の06年度指導監査

社福法人の87％に不備　県の06年度指導監査

　県内の社会福祉法人（和歌山市を除く）を対象にした２００６年度の県の指導監査で、社会福祉法などの法令や関係通知に何らかの不備があった法人が全体の87％に上ることが７日までに分かった。県は情報公開や透明性確保の観点から、来年４月から指導監査結果を県のホームページで掲載する方針を固めた。

　県の監査は毎年度、社会福祉法人やその法人が運営する施設について、財務内容や運営状況、入所者の処遇などが適正かを調べている。法令や関係通知に対し不備がある場合は、文書や口頭で指導し、改善策の提出を求めている。指導監査結果を公表する都道府県は少なく、近畿では初めてという。

　県福祉保健総務課によると、県が管轄する県内の社会福祉法人は１４０法人。06年度にはこのうち、何らかの不備があり指摘をしたのは１２２法人に上った。

　見つかった主な不備は、法人が作成した就業規則や給与規定に比べて実際の就業内容や給与に違いがある事例が最も多く53法人。決算手続きで経理規定と実務に相違があったのは33法人、理事長の職務代理者が未決定だったのが18法人だった。

　さらに施設では、特別養護老人ホーム（和歌山市以外）で54施設中、約40施設で何らの不備があった。給与規定や就業規則の不備が目立っていたという。

　県は、利用者が施設を選ぶ際に知ってもらう材料として指導監査の結果を公表することにした。公表することにより、施設の運営が充実することを期待しているという。県は「不備は手続き上のミスが圧倒的に多く、公表は懲らしめるためのものではない」と話している。

　県は４月中には、07年度の指導監査結果をホームページで掲載し、不備内容と不備があった法人数を公表する。また、来夏以降は指導監査結果から、不備内容と法人名を公表する方針。

('07/11/08)

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