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国税収入1兆円不足 今年度見通し 5年ぶり減額へ

2007年11月23日15時55分

 07年度の国税収入が当初見積もりより1兆円程度少ない、52兆円台にとどまる公算が大きいことが22日、明らかになった。年末に編成する07年度補正予算で税収が5年ぶりに減額修正される見通しだ。参院選の敗北を受けて与党内には補正予算でのばらまきを求める声が強まっているが、財源の工面は難しくなりそうだ。

 07年度の一般会計税収は当初予算で53.5兆円と見積もられている。ただ、06年度の国税収入の決算が見積もりより1.4兆円少なかったことから、07年度税収の行方も危ぶまれていた。

 関係者によると、07年度の税収は伸びの鈍化が続いており、当初見積もりには1兆円前後満たない公算が大きい。法人税収が当初予想よりも伸び悩んでいることが響いている形だ。ただ、下振れ幅は、06年度決算段階での1.4兆円よりは、拡大しない見通しだ。

 財務省はぎりぎりまで、各種統計や法人への調査結果を見極める方針で、見積もりはまだ数千億円程度の幅で変動する可能性がある。政府は来週にかけてさらに見通しを詰めたうえで、補正予算で税収を下方修正する方針だ。

 補正予算をめぐっては、来春実施予定だった高齢者医療費の負担増を凍結する方針を与党が決め、それにかかる約1500億円の費用の計上を求めるなど、歳出増圧力が強まっている。

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