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東播磨

災害現場の空撮に 無人機を試作 明石

写真

空中撮影用無人小型航空機の試作機を持つ小池勝教授=明石市魚住町西岡、明石工業高専

 災害発生時に役立つ、空中撮影用の「無人小型航空機」の開発に、国立明石工業高専(明石市魚住町西岡)機械学科の教員2人が取り組んでいる。速くて燃費のよい飛行機に、ヘリコプターのようなホバリング(空中静止)や低速飛行ができる機能を持たせ、災害現場の観察に役立てる狙い。2人は「完成すれば災害時の迅速な情報収集に役立つ。将来は製品化も」と意気込んでいる。(川口洋光)

 小池勝教授(55)と関森大介准教授(39)。航空力学が専門の小池教授が機体を設計し、関森准教授が操作装置などを開発。動力は市販のモーターを利用している。

 十月に北九州市で開かれた日本航空宇宙学会の「第四十五回飛行機シンポジウム」で発表した試作機は、全幅一・二五メートルで重さ約五百グラム。同じ大きさの模型飛行機に比べて重量は三分の一ほどに抑えたことで長い距離を飛べるようになった。形状などを工夫したことで、軽くても安定飛行が可能になったという。

 試作機は通常飛行に問題はほとんどなく、手を添えればホバリングもできる。さらに、ホバリング時の機体の安定化を含めた自動操縦システムを開発する。また、自動操縦に必要な飛行位置の計測方法をさらに研究してカーナビより精度を高める方針で、「誤差は一メートル程度に抑えたい」(関森准教授)という。

 すでに企業からの問い合わせを受けるなど注目を集めているといい、小池教授は「百キロ先まで飛んで、現場の画像を送信できるようにしたい。大規模災害はいつ発生するかわからないので、早く完成させたい」と話している。

(11/24 11:38)

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