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【社会】

「人中心の医療」へ改革を WHOが国際シンポで宣言

2007年11月25日 16時28分

 世界保健機関(WHO)などが主催する国際シンポジウムが25日、東京で開かれ、全人格的で思いやりのある「“人”中心の医療」を提唱する東京宣言を採択した。

 宣言は、経済成長を遂げつつあるアジアの医療について、人格に配慮した医療が提供されていなかったり、病気だけを診て人間的要素を考慮せず科学技術のみに頼ったりしたため、大幅な改革が必要だと指摘した。

 宣言の主唱者の1人として、尾身茂WHO西太平洋地域事務局長が「医学や技術が近年大きく進歩したのに、期待に応えられる医療を提供できていない。医療の質や安全性に不安が高まっている」と講演した。

 さらに「患者に敬意を払い、患者や家族、地域社会とのパートナーシップ精神で医療に臨まなければいけない。知識や技術を全人的な視点で使っていかねばならない」と語り、医師や看護師らの医療従事者も含め、医療の中心に人間を取り戻すよう訴えた。

(共同)
 

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