東京電力は23日、新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発6号機で制御棒1本(長さ約4メートル)が引き抜けない状態にあると発表した。地震後に制御棒が動かなくなったのは7号機に続いて2本目。今後、分解点検などを行い地震との関連も含めて原因を調査する。
東電によると、6号機では16日から、炉内点検の準備のために核燃料と制御棒の引き抜き作業を実施中。23日午前3時半ごろ、205本中133本目の制御棒を電気モーターの駆動装置を使って抜こうとしたところ、動かないことが判明した。制御棒の周辺の核燃料は既に取り出されており、安全上の問題はないという。6号機は地震発生時は定期検査中だった。
先月18日には7号機でも1本が引き抜けなくなった。東電は今月この制御棒を分解したが変形や傷などは確認されず、「金属のさびなどで一時的に動かなくなったことが原因と推測され、地震の影響は考えにくい」との見解を示している。【前谷宏】
毎日新聞 2007年11月23日 19時42分