コリー達に囲まれて
ラフコリー専門のブリーダーとして、コリー達と共に過ごす日々を記録します。

犬の身体が示す事実

AIRWOMAN COLLIES

http://airwoman.if.tv/


私のようなブリーダーは、コリーの新生児を育てる時、
細心の注意を持って慢性的な睡眠不足や腰痛や手荒れに
悩みながら譲渡可能な生後50日過ぎまで、精一杯の
愛情を込めて育て上げる。


そういう風にして一生懸命育てた子犬が、譲渡した先で
外耳が汚れで真っ黒、毛玉を何箇所にも作り、3歳という
最も身体が充実しているべき時期のオスなのに、最低限、
25kgは必要な体重が20kgにも満たないのだと
聞かされたなら、いくら飼主さんが、
「可愛いです。室内と広い庭で飼ってます」と言っても
その愛情を信用しない。たぶん、その飼主さんにとって、
可愛がるというのは、ただ犬が欲しがる美味しい食物を
与えることにすぎない。仮に、それが犬の身体に悪い物で
あってもである。


そういう飼主さんは、高齢であっても病気をしてなくて
元気だから、大型のコリーでも散歩に連れて行けるし、
生活に支障はないと言うかもしれない。
だけど、元気な今ですら、保護された時のアルファ君の
耳には黒い耳垢がべっとり付いていて、身体の数箇所に
毛玉が付いていて、ひどい痩せ過ぎで、内臓疾患にも
なりかけていた。


その元気な飼主さんが、あと5年経って、自分の身体の
どこかに不調を覚え、何をするにも身体に痛みやだるさを
感じるようになった時に、果たして手間の要るコリーの
アルファ君の世話ができるだろうか。


代謝がよくて身体が汚れにくい若い3歳時で、黒い耳垢と
毛玉を付けていた犬が、8歳の老犬になった時に、耳も
毛もきれいで、内臓も痛んでいない状態で管理されている
だなどと思う人は、あまりにも楽観的である。


人は、自分の身体がきつくなれば、他人や動物の世話を
焼いている余裕など全く無くなるのである。1人暮らしの
高齢の男性ならば、なおさらである。


8歳の老コリーで、しつけも不十分、手入れもされず、
病気持ちで見栄えが悪くなってからアルファ君の里親を
探しても、簡単に見つかりはしない。
精神的にも肉体的にも柔軟な時期、若くきれいな時期に、
迷子になって、幸運にも危機一髪で救い出され、運良く
念入りなケアをしてくれる家庭に引き取ってもらえる
アルファ君は、強運な犬だと私は思う。


子犬の世話で忙しくて見てなかったのだが、どうやら
愛護団体 catnap さんの掲示板への「アルファ君を元の
飼主さんへ戻せ」の書込みが、愛護団体の運営に支障を
きたすほど続いたと思われる。


皮膚の浄化作用も活発で耳が汚れにくい3歳という年齢、
十分に手間をかけれる1頭飼育、大型犬と散歩に行ける
だけの飼主さんの健康状態・・・であるにも関わらず、
汚らしい耳垢を付け、毛玉をぶら下げ、体重が20kg
足らずで(3歳なのに、数年前、消化能力の低下と老衰で
亡くなった11歳過ぎのヒューイと同じ体重だなんて
信じられない)放置していた“事実”こそを愛護団体の
掲示板に迷惑な書込みをした人達は、重く受け止める
べきだと思う。


可哀想という情緒に流されずに、犬の身体が示す事実を
受け止め、アルファ君の将来に思いをはせて欲しい。
もし、私がアルファ君の繁殖者ならば、保護された時の
状態を見れば、飼主さんに返したくない。人間が語る
言葉よりも、犬が無言で示す管理状態こそを信じたい。


授乳セーブル2頭



セーブル第6子授乳



ブラックバス



トライへそ天

【2007/11/18 02:15】 | 飼育

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ショーや訓練に頑張ってます。

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