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教育関係シリーズ
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平成19年8月6日
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歯止め掛からぬ児童虐待相談件数は約10倍に急増

 厚生労働省が公表した平成18年度、全国の児童相談所が児童虐待の相談を受けた件数は、前年度過去最高だった3万4472件を上回り、3万7343人に上った。この10年で約10倍に急増、歯止めが掛からない。

 一方、警察による児童虐待事件の検挙状況は、身体的虐待199件、性的虐待75件、怠慢又は拒否23件、あわせて297件。いずれも過去最高となった。虐待で死亡した児童数は前年より21人も増加して59人に上った。死亡した児童のうち、3歳児以上の割合が約半数を占め、徐々に増える傾向にある。虐待死亡のケースでは、望まない妊娠であったり、一人親で経済的困難を抱えている家庭が目立つ。

 3年前の改正児童虐待防止法で、虐待の疑いのある児童を発見した場合、確かな証拠がなくても児童相談所などへの通告が義務付けられた。虐待通告が年々増えているにもかかわらず、虐待で死亡に至るケースが後を絶たない。家庭という密室に踏み込めない、問題の難しさがある。

 子供の保護の立場から、幼い命が絶たれる前に、救いの手を差し伸べようと、熊本では赤ちゃんポストが設置された。子捨てを助長し、育児放棄につながると、今は反対論が強い。とはいえ、このまま児童虐待に歯止めが掛からなければ、日本も早晩、こうした緊急策を取らざるをえない事態になる。


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