徳島放送局

2007年11月24日 19時49分更新

未熟児死亡率 徳島が全国最悪


体重が1000グラム未満で生まれた赤ちゃんの死亡率を日本小児科学会が全国調査したところ、徳島県では41点7%と全国で最も死亡率が高かったことがわかりました。

この調査は日本小児科学会が5年に1度行っているもので、新生児を集中治療できる設備のある全国297の施設でおととし1年間の死亡率を分析しました。
その結果、1000グラム未満で生まれた赤ちゃんは3065人で5年前より267人増えました。また死亡率は4点5%下がって17%となりました。
ところが徳島県では死亡率は41点7%と全国で最も高くなり、2番目に高い滋賀県と比べても9ポイント以上上回る結果となりました。
全国では死亡率が0や数%にとどまっている県もあり地域によって大きな差のあることが浮き彫りとなっています。
調査を担当した昭和大学小児科の板橋家頭夫教授は「赤ちゃんの数や重症度などが地域によって大きく違うので一概には言えないが、死亡率に差が出たのは、地域の医療体制に問題があるためだと思う。新生児の集中治療にあたる医師を増やすなど体制を見直すことが必要だ」と話しています。
新生児や乳児の医療をめぐっては、今年9月にも、総務省が「徳島県などでは死亡率が高い状態が常態化している」として改善策を検討するよう厚生労働省に勧告しています。