憲法9条を守ろうと、作家の大江健三郎氏らの呼び掛けで2004年から全国各地に広がった「九条の会」が24日、東京都内で全国交流集会を開き「すべての小学校区に会をつくり運動を前進させよう」とする訴えを採択した。

 集会には全国に約6800あるとされる九条の会のうち510の会から約1000人が参加。「地域の新聞に意見広告を出した」「富士山の5合目でビラを配った」などと、各会の活動を報告した。

 会の呼び掛け人では大江氏のほか、評論家の加藤周一、鶴見俊輔、作家の沢地久枝、東大名誉教授の奥平康弘の各氏が出席。加藤氏は「任期中に改憲すると主張していた安倍政権は倒れたが、国連の下では武力行使が可能だという意見とか、憲法解釈で事実上の改憲を目指す動きもある。今後は長期的な運動が必要になった」と訴えた。