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「ミシュランガイド」東京版発売、三ツ星続出に喜んでいる場合だろうか?

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【PJ 2007年11月24日】− 今月22日、「ミシュランガイド」の日本版が出版された。東京六本木ヒルズのTSUTAYA書店では発売の15分前からイベントが行われ、日本在住の外国人ら約500人が詰め掛けたという。

 たかがガイドブックの発売にこの騒ぎよう。発売開始が日付が代わる午前0時というところからして話題作りを狙ったのがありあり。ワイドショーや新聞もこぞってこのネタを取り上げた。

 わたしはすし屋のレーティングには少々興味があったが、すし通にその名がとどろいている「すきや橋 次郎」が星三ツだったのは順当だっただろう。ここですしをつまめば3万円はカタイ、と驚く人もいるようだが、すしブームのNYよりはまだ安い。

 それにしても、掲載された150のレストラン中、すし店を含む日本料理が5店、フランス料理3店の計8店が三ツ星を獲得したというが、フランスに認められたと喜んでばかりいていいのだろうか。

 そもそも、どうして信頼に足る日本人によるガイドブックが日本にはないのだろうか。

 グルメ雑誌にしても、ガイドブックにしても、批判めいた事も格付けなども一切ないちょうちん記事のような内容で、頼りにならない。そういう類の雑誌に何度だまされた事だろうか。

 フランスの覆面調査員(日本人も混じっていたという)がフランス料理を調査、評価するのならわかるけれど、すしまで評価するのはいかがなものか。すしブームのニューヨークを例に取ると、「ミシュランガイド」にしても「ザガット・サーベイ」にしてもロバート・デ・ニーロで有名な「NOBU」が高い評価を得てアメリカ人にも絶大な人気を誇っているが、日本人には不評さくさくなのである。

 つまり、和食を食べつけていない外国人にはなかなか和食の粋がわからない、またはスタンダードが違うという事なのではないだろうか。

 日本人の日本人による、日本人のためのガイドブックが出版されていたら、「ミシュランガイド」などは「フランス人には和食はわからない」と一笑に付されていたかもしれないのに、星をちょうだいしてこの浮かれよう、そんな事でいいのだろうか?

 3ツ星を取った店には、既に予約の電話が殺到しているのだそうだが、ランクや星だけを頼りにして喜んで出掛ける人々は食通と言えるのだろうか? TVの番組で数千円のワインと10万円だったかの高級ワインのテイスティングをしてどちらが高いワインか聞かれて間違ったワイン好きの女優もいた事だし、三ツ星の店と、全く星のない店の料理を出されてその違いがわからない人たちもいるかもしれないではないか。

 他人の評価をうのみにするとは自分の感覚や好みを信じない、または放棄する行為なのではあるまいか。いずれにしろ、気軽に行けるレストランの載っていない「ミシュランガイド」は庶民には縁のない本ではある。【了】

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パブリック・ジャーナリスト 工藤 明子【 東京都 】
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