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東京都の石原慎太郎知事(75)が22日の会見で、この日発売された「ミシュランガイド東京版」で、のれん分けされた店が星を獲得しながら、皮肉にも落選してしまった某飲食店の“本家”に対し「タバコのにおいをかぎながら食う気はしない」と注意していたことを明かした。我が意を得たり?といった感じの知事は「それだけで(星)失格」とミシュランの評価に太鼓判。東京がパリの2倍以上の星を獲得したことについても「五輪招致に向けてアクセルになる」と満足げだった。
石原知事の一喝で、星をつかみ損ねた? この日発売された「ミシュランガイド東京版」では、のれん分けされた店が本店を差し置いて星を獲得する「下克上現象」もいくつか起きている。
石原氏は実際に下克上の憂き目に遭った某飲食店について「(以前)本店の方に注意した」と明かした。「タバコを吸わせるんだよ、カウンターで。隣のタバコのにおいをかぎながら食う気はしない。今はどうなったか知らないけど、もう行かなくなっちゃった。やっぱり外国人が行って(喫煙には)『えっ』て思うでしょう」と述べ「それだけで(星)失格だね。大変結構な結果だと思います」と評価した。
してやったりの知事だが、当の「ミシュランガイド」広報担当者によると「あくまで評価の対象は食事そのもので、喫煙か禁煙かは評価には関係ない」とのこと。
今回は、東京の飲食店150店が計191個の星を獲得。パリの97個(パリ郊外を除く)、ニューヨークの54個を大きく上回り、世界の美食家に衝撃を与えた。
この評価にも石原氏は大満足。「食事ってのは文化の象徴。日本の食の水準高いなと改めて自覚した。東京のシェフや板前さんたちが知恵を凝らしてやったおかげ。五輪招致へ向け、ひとつのアクセルになるし、観光誘致のために非常に役立つと思う」と指摘した。
「ミシュランは権威のある調査機関」とする一方で、“慎太郎節”も飛び出した。「別に外国人に褒めてもらわなくたって、私はあちこち歩いていて、東京のメシはおいしいと思っている。まだまだ、限られた年月だから(ミシュランの調査員が)行っていないレストランはある。焼き鳥屋だって、バカにしたもんじゃない。おいしいところはたくさんある」
「私は雑食家ですから」と謙遜(けんそん)する石原氏だが、「ミシュラン東京版」に掲載されていた星獲得店の中で実際に訪れた店が「中華料理とか」いくつかあるという。
「ミシュラン東京版」は、日本語版、英語版合わせて初版15万部でスタート。インターネット書店「アマゾン」や「楽天ブックス」などでもランキング1位をキープしており、都内の大手書店でも売り切れ店が続出している。日本だけでなく、世界約100か国で発売されるという。
(2007年11月23日06時02分 スポーツ報知)
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