(cache) 晏子の御：原文・書き下し文・意味 - Web漢文大系
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晏子の御

    
晏子（あんし）の御（ぎょ）
  • 〔出典〕 『史記』管晏列伝
  • 〔解釈〕 《晏嬰の御者（ぎょしゃ）が、宰相の馬車の御者であることを得意にしていたのを、その妻が恥じて離縁を求めた。御者は大いに恥じて精励し、晏嬰に認められて、大夫に出世したという故事から。》他人の権威によりかかって得意になること。（Yahoo!辞書 大辞泉 【晏子の御】）
晏子爲齋相。出。其御之妻、從門閒而闚其夫。其夫爲相御、擁大葢、策駟馬、意氣揚揚、甚自得也。
晏子（あんし）斉（せい）の相（そう）たり。出（い）ず。其（そ）の御（ぎょ）の妻（つま）、門間（もんかん）よりして其（そ）の夫（ふ）を闚（うかが）う。其（そ）の夫（ふ）、相（そう）の御（ぎょ）と為（な）り、大蓋（たいがい）を擁（よう）し、駟馬（しば）に策（むちう）ち、意気（いき）揚揚（ようよう）として、甚（はなは）だ自（みずか）ら得（え）たるなり。
既而歸。其妻請去。夫問其故。妻曰、晏子長不滿六尺。身相齋國、名顯諸侯。今者妾觀其出、志念深矣。常有以自下者。
既（すで）にして帰（かえ）る。其（そ）の妻（つま）去（さ）らんことを請（こ）う。夫（ふ）、其（そ）の故（ゆえ）を問（と）う。妻（つま）曰（いわ）く、晏子（あんし）は長（みのたけ）六尺（ろくしゃく）に満（み）たず。身（み）、斉国（せいこく）の相（そう）として、名（な）、諸侯（しょこう）に顕（あらわ）る。今（いま）、妾（しょう）其（そ）の出（い）ずるを観（み）るに、志念（しねん）深（ふか）し。常（つね）に自（みずか）らを以（もっ）て下（ひく）くすること有（あ）り。
今子長八尺、乃爲人僕御。然子之意自以爲足。妾是以求去也。
今（いま）、子（し）長（みのたけ）八尺（はっしゃく）、乃（すなわ）ち人（ひと）の僕御（ぼくぎょ）たり。然（しか）るに子（し）の意（い）自（みずか）ら以（もっ）て足（た）れりと為（な）す。妾（しょう）、是（こ）の以（ゆえ）に去（さ）らんことを求（もと）むりなり、と。
其後夫自抑損。晏子怪而問之。御以實對。晏子薦以爲大夫。
其（そ）の後（のち）、夫（ふ）自（みずか）ら抑損（よくそん）す。晏子（あんし）怪（あや）しみて之（これ）を問（と）う。御（ぎょ）、実（じつ）を以（もっ）て対（こた）う。晏子（あんし）薦（すす）めて以（もっ）て大夫（たいふ）と為（な）す。
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