肥料や土壌改良剤などとして幅広く使われる生石灰が水と化学反応を起こして発熱、出火する火災が相次いでいる。今年は東京都内で3件、全国で10件以上が発生したとみられる。工事現場などで保管中の生石灰に雨水が染み込んで、火災になるケースが目立つほか、肥料としてまいた植木鉢からの出火例もあり、東京消防庁が注意を呼びかけている。
同庁によると、生石灰が原因となった火災は都内で昨年までの10年間に18件、2003年以降は年間1―3件発生。全国ではその10倍前後起きているとみられる。生石灰に重量ベースで30%程度の水分が含まれる場合に最も高温となるとされ、生石灰自体は燃えないものの可燃物に触れると着火する恐れがある。(20:12)