授乳せず生後28日の長女死なせた疑いで19歳夫婦逮捕
福岡県警博多署は22日、生後間もない長女にほとんど授乳せず死なせたとして、福岡市博多区の夫婦(いずれも19歳)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。体重が出生時より約700グラム減っており、同署は餓死とみている。
調べによると、2人は10月25日に生まれた長女に適切な授乳をせず、衰弱した後も必要な治療を受けさせず、11月21日夜、自宅で死なせた疑い。
22日未明、長女が動かず冷たくなっているのに夫が気づき119番。長女は病院に搬送されたが死亡していた。出産時2480グラムだった体重は1800グラムに減っており、あばら骨が浮き出るほどだった。同署によると、生後28日の乳児は通常3000〜3500グラムという。不審に思った病院が博多署に通報した。
夫は「一生懸命、面倒をみたつもり」、妻は「ミルクを飲ませようとしても飲まなかった。病院を探したが、受け入れてくれる病院がなかった」と供述している。
夫は兵庫県、妻は岡山県出身。高校在学中に出会い系サイトで知り合い、10月にそれまで暮らしていた兵庫県の夫の実家から福岡市に移り住んだ。夫は手品師だが、仕事はほとんどしていなかった。妻は妊娠後も産科に通院せず、陣痛が始まったため救急車を呼び、搬送先で出産した。この病院は「(長女は)ミルクを吐いて飲まないので入院させておかないといけない」と説明したが、2人は翌26日、「ほかの病院に診せる」と長女を自宅に連れ帰った。