病院棟の移転などを計画している佐久総合病院(佐久市臼田、夏川周介院長)は21日夜、計画の説明会を同市のコスモホールで開いた。計画は各種団体が主催する会合などでは説明してきたが、病院主催の地元住民への説明会は初めて。臼田地域の住民や病院関係者約800人が参加した。
夏川院長は、現病院は総合診療ができる「地域医療センター」として現地に再建。救急救命や高度専門医療などを担う「基幹医療センター」は、機能分担して東信や上小地域住民も利用しやすい場所に建設する計画を説明し、住民に理解と協力を呼び掛けた。
また医師不足が深刻化している小児科や産婦人科について、担当医師は「医師確保や医療の充実のためには、専門医や研修医が継続的に勤務できる施設の更新が必要」と話した。
同病院を運営する県厚生連は05年8月、佐久市内に建設予定地を取得した。しかし、予定地は用途変更しなければ病院が建設できない工業専用地域にあり、近くに市立浅間総合病院があることなどから、建設計画は進展していない。【藤澤正和】
毎日新聞 2007年11月23日