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救急搬送:患者受け入れ、地域によって時間差 県が12消防本部を調査へ /福島

 県内の消防本部で、救急患者の受け入れ先の病院が決まるまでの時間は、地域により格差があることが21日、毎日新聞の調べで分かった。福島市の女性(79)が4病院から受け入れを拒否された問題では、搬送先が約1時間決まらなかったが、相双地区では「最大約40分かかることがあった」とし、白河地区でも週末の夜間は病院探しが難しくなるという。県は今後、県内12消防本部を対象に、過去の病院受け入れ拒否の件数、理由などを調査する方針。

 相馬地方広域消防本部によると、搬送先が決まらないことが「年間5、6件」あり、搬送に最大約40分を要したという。管内に救急指定は6病院あるが、各病院への要請が一巡して受け入れ先が決まることもあった。白河地方広域市町村圏組合消防本部も「土日祝日の夜間などは決まらない場合もある」と話す。酒酔いなどで安易に救急要請や受診する患者もおり、支障をきたす場合があるという。

 一方、救命救急センターがある郡山、いわき、会津若松の3市では救急搬送が比較的スムーズで、会津若松地方広域市町村圏整備組合消防本部は「当番の病院でなくても受け入れ体制ができており、たらい回しはない」と強調。郡山地方広域消防組合消防本部は、遅くとも20分以内に搬送先が決まるといい、いわき市消防本部は「重傷患者は100%に近い状態でセンターが受け入れる」と話す。郡山市に近い安達地方広域行政組合消防本部も「他の地域に比べ恵まれている」と語る。

 搬送時間の地域間格差は、救急医療の病院・医師数の違いや、高次救急病院の混雑度などが影響しているとみられ、抜本的な医師不足対策や救急医療のネットワーク充実が急がれている。県医療看護グループの菅野敏副主幹は「今回のような事例が他にもあるかどうか、しっかりと調査したい」と話している。【松本惇】

毎日新聞 2007年11月22日

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