カウス氏の恐喝疑惑は、警察と地検の食い違いも浮き彫りになった（クリックで拡大）

　中邨元会長から被害届が出されたことを受け、捜査４課は２１日午前、カウス氏に出頭を求め、任意で事情聴取を行った。

　吉本関係者は「２０日の午前１０時から吉野社長が任意の事情聴取を受けたのは事実。また、今日（２１日）の午前１０時からカウス氏が受けたようだ。これ以外にも、故林裕章元会長の運転手や総務部の課長クラスなどが事情聴取を受けると聞いている」と打ち明けた。

吉野伊佐男社長（クリックで拡大）

　その過程で、中邨元会長による数億円規模の使途不明金疑惑なども表面化し、カウス氏が林家の意向を受けて不明金の回収に動いた際、中邨元会長に対して暴力団関係者の名を出すなどして脅したという疑惑が浮上していた。

　ただ、カウス氏による資金回収に関しては、会社の業務だったという見方もあるほか、カウス氏本人も雑誌上で数千万円を回収して林元会長に渡した際、数百万円の報酬を渡されたが「返した」と語っていた。林元会長がすでに亡くなっているため、最終的に回収されたとされる資金の所在は不明のままだ。

　林家の代理人となっている的場悠紀弁護士も本紙の取材に、「中邨元会長の問題については、地検側が立証は難しいとみているという話が耳に入っているほか、府警が別の話で立件しようと動いているという話も聞く。今回はいったい、どちらでの捜査なのだろうか」と語り、成り行きを見つめている。

ZAKZAK 2007/11/21