■ 道の地域診療体制計画で、室蘭など3市が要望へ
【2007年11月22日(木)朝刊】


 室蘭、登別、伊達3市の副市長が22日、道庁を訪れ、現在、道が策定中の産科、小児科診療体制確保に関する計画案に対し、西胆振医療圏の実態を反映するよう要望する。

 道は医療機能の分化や効率的な医療体制を目標としたさまざまな重点化・集約化医療計画の策定を進め、産科医療体制の整備を図る周産期医療システム整備計画の見直し計画素案、小児科医療の重点化計画素案をそれぞれ示している。

 西胆振の周産期医療体制は、市立室蘭総合病院と伊達赤十字病院、日鋼記念病院の3院が重点医療機関と位置付けられ、小児医療は日鋼記念病院、市立室蘭総合病院を挙げている。

 同地域ではこれまで、首長や行政担当者、病院などが地域医療体制を考える懇談、会議を重ね「道の案では産科医と小児科医の配置病院が別々。一体となってこそ診療体制の確保といえるのではないか」との声が出されていた。

 特に医師不足が顕著な西胆振の産科医療は、医療圏の分べん数の約三分の一を担っている新日鉄室蘭総合病院が計画素案に挙げられず、日鋼記念病院は分べんを休止中、市立室蘭総合病院への集中による負担増、重点医療機関とされた伊達赤十字病院の常勤医引き揚げなどから「地域の実情を反映していない」と、今回の行動につながった。

 田中洋一・室蘭市保健福祉部長は「こうした地域実情を反映した医師確保体制が図られるよう要望したい」としている。

 
 


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