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Technote 1074

QuickTime For Windows:
Resolving Common Installation Issues


内容

インストール時に表示されるダイアログ

コントロール パネルを使ったインストールのカスタマイズ

トラブルシューティング

MPEG ビデオは特殊な環境でだけ QTW を使って再生できる

QuickTime for Windows の削除 (アンインストール)

要約

在、Windows は複数のバージョンが使用されており、インストーラに用意されているオプションも多数あるため、QuickTime for Windows のインストールをめぐってさまざまな問題が発生する場合があります。このノートでは、QuickTime for Windows に関連して、デベロッパやテクニカル サポート チームのスタッフが経験する可能性のある最も一般的なインストールのトラブルをいくつか取り上げ、その解決方法について説明します。 このノートでは、QuickTime for Windows v. 2.1.2 を中心に説明を行います。これ以前のバージョンを使っている場合は、2.1.2 にアップグレードすることをお勧めします。というのも、このバージョンでは、以前のバージョンで発生することのあったインストールに伴う多くの問題が解消されているためです。最新のバージョンは、次のサイトからダウンロードして使用することができます。

http://quicktime.apple.com/sw/sw.html

このノートの最初のセクションでは、QTW 2.1.2 をインストールするときに表示されるダイアログについて説明します。2 番目のセクションでは、Windows のコントロール パネルを使って、インストールをカスタマイズするために役立ついくつかのヒントを示します。3 番目のセクションでは、インストールに関連する一般的なトラブルとその解決方法について説明します。最後のセクションでは、QTWを削除 (アンインストール) するために最適な方法について説明します。


インストール時に表示されるダイアログ

QTW 2.1.2 のインストーラでは、いくつかのダイアログを表示してインストールを段階的に進めていきます。

インストーラを起動すると、別の QuickTime プログラムまたは QuickTime ライブラリがメモリ内で検出されたことを知らせるメッセージが表示される場合があります。このメッセージでは、Windows を再起動するかどうか確認してきます。Windows を再起動したくない場合は、[タスク リスト] に移動し、リストボックスから [QuickTime] を選択して終了させることができます。ただし、この場合には、インストーラを一度終了し、タスクを終了した後で再度起動する必要があります。

[License Agreement] ダイアログ
通常、インストーラを起動したときに最初に表示されるダイアログは、[License Agreement] ダイアログです。このダイアログは、QTW バージョン 2.1.2 で追加されました。使用許諾契約書の内容をよく読み、[Agree] をクリックしてインストールを継続します。[Disagree] をクリックすると、インストールはキャンセルされます。QTW 2.1.2 をインストールするときに、使用許諾契約書のダイアログが表示されない場合があります。これは、QTW アプリケーションのデベロッパが独自の判断でこのダイアログを削除しているためです。

License Agreement

[Begin Install] ダイアログ
前のダイアログで [Agree] をクリックしたとき、次に表示されるのは [Begin Install] ダイアログです。このダイアログの [Help] をクリックすると、セットアップに関するヘルプ情報が表示されます。ただし、このときに表示される情報の中には補足説明を要するものが一つあります。このヘルプ情報には、ハード ディスクに少なくとも 6MB の使用可能な領域が必要であると書かれていますが、これは厳密に言うと正しくありません。インストールが終了した時点では、最大 6 MB のディスク領域が使用されます。しかし、インストールの過程では、実際には 10 MB を超えるディスク領域が必要です。このため、正しくは、QTW 2.1.2 のインストールには、少なくとも 10.1 MB の使用可能なディスク領域が必要だということになります。

Begin Install

[Check Existing Version] ダイアログ
[Begin Install] ダイアログの [Install] をクリックすると、次に [Check Existing Version] ダイアログが表示されます。このダイアログには、QTW の既存のバージョンをチェックするためのオプションが用意されています。このオプションを選択すると、それまでにインストールされている QTW のファイルが自動的に検索され、それらを削除するためのマーキングが行われます。ただし、検索されたファイルはこの時点では削除されません。インストールが完了した後、削除するためにマーキングされたファイルのうち、新しいバージョンによって上書きされずに残ったものが削除されます。ただし、CD-ROM などの読み取り専用ボリューム上のディレクトリはチェックされないことに注意してください。また、16 ビット版のインストーラは、16ビット対応版の QTW ファイルしかチェックしません。同様に、32 ビット版のインストーラは、32 ビット対応版の QTW ファイルしかチェックしません。

Check Existing Version

既存のバージョンをチェックし、最新のファイルだけをインストールすることをお勧めします。この操作を実行するには、[Start] をクリックします。既存のバージョンをチェックしない場合は、[Skip] をクリックする必要があります。

推奨に従って既存バージョンのチェックを実行すると、チェックを行っているディレクトリを知らせるダイアログが表示されます。ディレクトリ名の下には、チェックの途中でいつでもクリックできる 2 つのボタンが表示されます。
  • [Skip Disk] 現在のディスクのチェックを省略し、次のディスクのチェックを開始します。
  • [Skip All] ファイルのチェックを完全に停止します。

CHK DSK

以前インストールしたファイルを含むディレクトリが検出されると、チェック作業が一時停止し、対象となるディレクトリ名を通知するダイアログが表示されます。このとき、次のいずれかのオプションを選択することができます。
  • [Delete] 検出されたディレクトリに含まれる QTW ファイルを削除するためのマーキングを行います。
  • [Skip] このディレクトリのチェックを省略し、次のディレクトリのチェックを継続します。
  • [Skip Disk] 現在のディスクのチェックを省略し、次のディスクのチェックを開始します。
  • [Skip All] すべてのチェックを省略します。
チェックが完了すると (または [Skip All] をクリックすると)、[Complete Install] ダイアログが表示されます。ただし、この時点ではシステムには変更は加えられていません。検出されたファイルは削除するためにマーキングされるだけで、実際に削除されるわけではありません。このダイアログの [Exit] をクリックすると、システムはそれ以前と同じ状態で変更されません。通常は、[Install] をクリックしてインストール作業を続けます。[Install] をクリックすると、[Installing Files] ダイアログが表示されます。

注意: QTW 2.1.2 をインストールするとき、既存ファイルをチェックするためのオプションが表示されない場合があります。このようなインストーラでは、既存のバージョンが自動的にチェックされるため、ユーザがオプションを選択してチェックをキャンセルすることはできません。これは、QTW アプリケーションのデベロッパがこのオプションを自動的に実行する機能を追加しているためです。

[Installing Files] ダイアログ
[Installing Files] ダイアログには、インストールの進捗状況を示すバーが表示されます。同じ名前の既存のファイルは上書きされます。すべてのファイルのインストールが終了すると、削除するためにマーキングされたファイルのうち、新しいバージョンによって上書きされずに残ったものが削除されます。進捗状況を表示するバーが 100 % を示した後、さらに INI ファイルの更新を知らせる小さなダイアログが表示されます。このダイアログは、WIN.INI ファイルと SYSTEM.INI ファイル、および Win95 と WinNT の場合は、適切なレジストリの更新が行われていることを示しています。

Installing Files

ファイルのインストール中に、次のようなエラー ダイアログが表示される場合があります。このエラーを解決するには、まず [OK] をクリックしてインストールをキャンセルしてください。次に、システムの [コントロール パネル] ウィンドウが開いていないことを確認し、ウィンドウが開いている場合は閉じます。必ずしもエラーの状況に正しく対応していないため、エラー ダイアログに表示される説明は無視してください。再度インストールを実行しようとしたときにも同じエラーが発生する場合は、一度 Windows を終了してシステムを再起動します。

Err

次に、インストーラによってプログラム マネージャに QTW のプログラム グループが作成され、[プログラム マネージャ] ウィンドウが表示されます。この後、インストールが正常に終了したことを知らせる [Success] ダイアログが表示されます。このダイアログでは、[Exit] または [Play Sample] のいずれかをクリックすることができます。[Play Sample] をクリックすると、Movie Palyer が起動し、サンプル ムービーが再生待ちの状態になります。

Success

ムービーを再生するには、次のいずれかの操作を行います。
  1. キーボードを使う場合は、Space キーを押し、Enter キーまたは Return キーを押します。
  2. 再生ボタンをクリックします。
  3. ムービーのイメージそのものをダブルクリックします。
ムービーは再生を停止するまで、何度でも繰り返し再生されます。ムービーの再生を停止するには、次のいずれかの操作を行います。
  1. キーボードを使う場合は、Space キーを押し、Enter キーまたは Return キーを押します。
  2. 一時停止ボタンをクリックします (ムービーの再生を開始すると、再生ボタンが一時停止ボタンに変わります)。
  3. ムービー イメージをクリックします。 [Play Sample] をクリックして Movie Player を起動すると、その時点で QTW のインストールは終了します。[Play Sample] の代わりに [Exit] をクリックすると、サンプル ムービーを再生しないことを確認するダイアログが表示されます。このダイアログの [Yes] をクリックすると、インストールが終了します。[No] をクリックすると、[Success] ダイアログが再度表示され、サンプル ムービーを再生するためのオプションを選択できるようになります。サンプル ムービーを再生するのは、インストールが正常に終了したことを確認するためです。

    Play Sample Movie

    コントロール パネルを使ったインストールのカスタマイズ

    [QuickTime] コントロール パネルを使うと、QTW の設定内容を確認することができます。また、このコントロール パネルを使って、QTW の設定をカスタマイズすることもできます。[QuickTime] コントロール パネルの設定を変更する方法については、このノートの「トラブルシューティング」のセクションを参照してください。ここでは、[QuickTime] コントロール パネルを使う上でのヒントだけを示します。

    ヒント 1
    [QuickTime] コントロール パネルの [Verify Setup] をクリックする。インストールが正常に終了している場合は "No Problems Found" というメッセージが表示されます。また、インストールが正常に終了していない場合は、見つからないファイルの一覧が表示されます。

    ヒント 2
    [QuickTime] コントロール パネルに変更を加えたときは、[Apply] をクリックしない。[Apply] をクリックすると、変更内容が QTW.INI ファイルに書き込まれますが、コントロール パネルを閉じるまで変更内容は反映されません。このため、[Close] ボタンを使う方が安全です。[Close] をクリックすると、実際に設定を変更した場合はそれを確定させるかどうか確認するダイアログが表示されます。このダイアログの [Yes] をクリックすると、変更内容が実際に適用され、同時にコントロール パネルが閉じます。

    ヒント 3
    トラブルを解決するために [QuickTime] コントロール パネルに変更を加えた場合は、必ず Windows を再起動する。この操作により、次に Movie Player を起動するとき、コントロール パネルに加えた変更内容が確実に反映されます。

    トラブルシューティング

    ここでは、インストールに関連するエラー メッセージとトラブルを挙げ、その対処方法について説明します。

    一般に、インストール時に問題が発生した場合は、まずインストールされている QTW のバージョンをチェックしてください。2.1.2 よりも古いバージョンがインストールされている場合は、ソフトウェアをアップグレードします。これにより、インストールに伴う多くの問題を解決することができます。インストールされている QuickTime for Windows のバージョンを確認するには、Movie Player (Windows ディレクトリにある PLAYER.EXE) を起動し、[Help] メニューの [About Movie Player] をクリックします。

    インストール時に発生するエラー
    インストールを行っているときに、必要なファイルを書き込むことができない、または上書きしようとしたファイルが他のアプリケーションと共有されている、というエラー メッセージが表示された場合は、システムを再起動します。

    .INI ファイルを更新する段階でエラーが発生した場合は、WIN.INI ファイルが大きすぎることが原因です。QTW のインストーラは Windows の SetProfileString() 関数を呼び出しますが、WIN.INI ファイルのサイズが 32 KB を超える場合はこの関数を正常に呼び出すことができません。WIN.INI ファイルが数百行にわたる PostScript フォントの宣言などでいっぱいになっている場合にこのエラーが発生します。

    対処方法としては、まず現在の WIN.INI ファイルの名前を変更して、QuickTime for Windows をインストールします。インストールが終了すると、数行の内容だけを含む新しい WIN.INI ファイルが作成されます。この後、テキスト エディタを使って、QuickTime for Windows の設定行をセクション名を含めて元の大きな WIN.INI ファイルの先頭近くに移動します。小さな WIN.INI ファイルを削除し、大きなファイルの名前を元の WIN.INI に戻します。

    再インストール時に発生するエラー
    再インストールを行うとき、QTINSTAL.EXE ファイルが見つからないというエラー メッセージが表示されることがあります。このファイルを検索してみると、実際に見つからないはずです。このファイルはインストーラの実行可能ファイルであるため、最初にインストールしたときと同じ場所 (CD-ROM、ネットワーク サーバ、フロッピー ディスクなど) から再インストールを行う必要があります。

    オーディオが途切れる問題を解決する
    オーディオ カードやドライバの中には、大量の CPU 時間を占有するものがあります。このようなカードやドライバを使用すると、ビデオのパフォーマンスが低下すると同時に、オーディオが途切れて聞こえることになります。たとえば、オリジナルの SoundBlaster Pro では、オーディオ データ レートの総計が 22050バイト/秒を超えるときにこのような問題が発生します。パフォーマンスを向上させるには、[QuickTime] コントロール パネルの [More] - [Audio screen] でいくつかの設定を変更し、オーディオ データ レートを制限します。ここでは、レートを 22050 に制限する 2 つの方法について説明します。

    1. モノラル オーディオを 22050 バイト/秒に制限するには、次のように設定を変更します。
      [Sample Rate Requested hz] 22050
      [Sample Depth] 8 bit
      [Channels] Mono
    2. ステレオ オーディオを 22050 バイト/秒に制限するには、次のように設定を変更します。
      [Sample Rate Requested hz] 11025
      [Sample Depth] 8 bit
      [Channels] Stereo

    注意: [Automatic Rate Adjustment] チェック ボックスは、オーディオの再生が遅延してビデオとの同期が取れない場合だけオンにしてください。

    これらの設定を保存するには、[Clise] をクリックし、パフォーマンスを再度テストする前に Windows を再起動します (変更内容を確実に反映させるため)。

    オーディオとビデオの同期に関するトラブル
    QTW 2.1.2 には、オーディオ レートを自動的に調整する機能が用意されています。これは、ESS サウンド チップを搭載したシステムで発生するオーディオの再生に関する問題を解消するための機能です。この機能を使用すると、大部分の問題は解消されますが、システムによっては、サウンドのピッチが高くなるという望ましくない副作用が発生する場合があります。

    この問題を解決するには、次の操作を行います。

    1. [QuickTime] コントロール パネルを開き、[More] - [Audio] をクリックします。
    2. [Sample Rate-Requested hz] の設定を "default" に戻します。
    3. [Automatic Rate Adjustment] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
    4. [Close] をクリックし、Windows を再起動します (変更内容を確実に反映させるため)。
    5. WINDOWS ディレクトリに保存されているキャリブレーション用 SAMPLE.MOV ムービーを再生します。... サウンド チップのキャリブレーションが行われます。
    6. Movie Player を終了し、[QuickTime] コントロール パネルをもう一度開きます。
    7. [More] - [Audio] をクリックし、[Automatic Rate Adjustment] チェック ボックスをオフにします。
    8. [Apply] をクリックした後、[Close] をクリックします。以上で、サウンドの問題は解決されるはずです。

    DynaLink エラーの発生
    何らかの理由で、以前のバージョンの QTW ファイルがインストールされたままになっていると、DynaLink エラーが発生することがあります。ただし、このエラーは、16 ビット版の QTW でだけ発生します。

    この問題を解決するには、まず QTW 2.1.2 を再インストールし、インストールの途中で必ず既存バージョンのチェックを行ってください。詳細については、前述の「[Installation] ダイアログ」のセクションを参照してください。

    それでも同じエラーが発生する場合は、CD-ROM などの読み取り専用ボリュームからアプリケーションを起動していて、そこに QTW の以前のバージョンが保存されている可能性があります。このときに可能な対処方法は、QTW 2.1.2 を削除することだけです (詳細については、「QuickTime for Windows の削除」のセクションを参照してください)。この後、CD-ROM からアプリケーションをインストールします。その結果、アプリケーションが必要とする QTW の以前のバージョンもインストールされます。

    ビデオの描画に関する問題を解決する
    QuickTime for Windows がディスプレイ ボードをまったく認識できなかったり、正常に認識できない場合、または画面にムービー イメージを描画する際に何らかの問題が発生していると考えられる場合は、ビデオの表示方法を変更する必要があります。この操作を実行するには、[QuickTime] コントロール パネルを使用することをお勧めします。ただし、QTW.INI ファイルを直接編集して設定を変更することもできます。

    コントロール パネルを使ってこの設定を変更するには、次の操作を行います。

    1. [QuickTime] コントロール パネルで、[More] - [Video] - [Draw Method] をクリックします。
    2. [Optimization] の設定を "Driver" に変更します。
    3. [閉じる] をクリックし、Windows を再起動します (変更内容を確実に反映させるため)。
    4. ビデオが正常に描画されない場合は、[Optimization] のその他の設定を試します。[Optimization] の項目は速度の順に表示されるので (高速なものから低速なものの順に)、まずより高速なオプションを選択してください。

    QTW.INI ファイルを直接編集する方法はお勧めできません。これは、誤った設定を行いやすいためです。この方法を使うのは、システムのビデオ機能が不調になり、クラッシュしていないのにコントロール パネルが表示できなくなるようなときだけです。このような状況になった場合は、QTW.INI ファイルを編集する必要があります。

    QTW.INI ファイルを編集して設定を変更するには、このファイルに次のような [Video] セクションを追加するか、[Video] セクションの内容を次のように変更します。 [Video] Optimize=Driver これは、16 ビット版 QTW の問題を解決する方法です。32 ビット版を使用している場合は、セクション名を [Video] から [Video32] に変更します。

    "Driver" に変更しても問題を解決できない場合は、"BMP"、"RAW"、または "DIB" を試してください。

    MPEG ビデオは特殊な環境でだけ QTW を使って再生できる

    現在、QTW とともに正常に動作する MPEG ボードはありません。以前は、REALmagic MPEG ボードが QTW に対応していましたが、最新の REALmagic ボードは QTW とともに正常に動作しません。古い REALmagic ボードを使用している場合は、QTW により MPEG ビデオを再生できますが、次のような特殊な環境が必要です。

    1. Windows 3.1
    2. 現在は販売されていない REALmagic ボードのいずれか (ReelMagic、REALmagic Lite、または REALmagic RAVE)
    3. 現在は配布されていない REALmagic ドライバ (バージョン 2.01)

    大部分のユーザはこのような環境を用意できないため、MPEG ビデオを再生するには、MPEG ボードに付属するアプリケーションまたはボードのマニュアルで説明されている方法を使う必要があります。

    以前は、QTW による MPEG 再生がサポートされていたため、QTW のバージョン 2.0.0 から 2.1.0 では、.MPG ファイルを QuickTime Movie Player に関連付けます。つまり、.MPG ファイルを開くと、自動的に Movie Player が起動し、MPEG ビデオを再生しようとするということです。現在、QTW では MPEG がサポートされていないため、Movie Playerは自動的に起動しますが、QuickTime ではそのビデオを再生できないことを知らせるメッセージが表示されます。2.1.1 以降の QTW では、.MPG ファイルとの自動的な関連付けが行われないため、このような問題は発生しません。

    以前のバージョンでのファイルの関連付けが原因で、QuickTime または QuickTime をインストールするアプリケーションを使用しないことをユーザに推奨しているハードウェア メーカーがありますが、これらのメーカーでは、問題が解決されたことを正しく把握していないだけです。このため、メーカーの推奨に従わずに、QTW 2.1.2 または 2.1.1 以降の QTW をインストールするアプリケーションを使用しても、何の問題もありません。

    古いインストーラが QuickTime と .MPG ファイルとの関連付けを設定しないようにするための操作手順
    2.1.1 よりも前の QTW をインストールするアプリケーションを使用する場合は、次の操作手順に従って、古いインストーラが QuickTime と .MPG ファイルを関連付けないようにしてください。

    1. 現在、.MPG ファイルが関連付けられているアプリケーションを確認し、それをメモしておきます。
    2. QTW 2.1.2 をインストールします。
    3. アプリケーションをインストールします。
    4. もう一度、.MPG ファイルの関連付けを確認します。
    5. .MPG ファイルに関連付けられたアプリケーションが変更されていない場合、操作はこれで終了です。設定内容が変更されている場合は操作手順 6 に進みます。
    6. .MPG ファイルの関連付けを操作手順 1 でメモした内容に戻します。
    7. 古いバージョンを上書きするため、もう一度 QTW 2.1.2 をインストールします。

    このような一連の操作が必要なのは、アプリケーションのインストーラが操作手順 3 で QTW の以前のバージョンをインストールしてしまう可能性があるためです。通常、新しいバージョンの QTW が既にインストールされていると、アプリケーションのインストーラは QTW の以前のバージョンのインストールを省略します。しかし、アプリケーションのインストーラが既にインストールされている QTW の新しいバージョンを認識できるように設計されていない場合があり、その結果、QTW の以前のバージョンがインストールされてしまう可能性があります。操作手順 4 で、.MPG ファイルの関連付けが操作手順 1 で確認した内容から変更されてしまう原因はここにあります。このため、関連付けの設定を元に戻し、再度 QTW 2.1.2 をインストールして問題を解決する必要があります。

    .MPG ファイルの関連付けを変更する方法
    .MPG ファイルの関連付けを変更する方法は、現在使用している Windows のバージョンによって異なります。Windows 3.1 を使用している場合は、ファイル マネージャで [ファイル] メニューの [関連付け] をクリックする必要があります。また、Windows 95 を使用している場合は、Windows エクスプローラを起動し、[表示] メニューの [オプション] をクリックします。[ファイルの種類] タグをクリックし、ファイルの関連付けを編集します。

    注意: QTW の以前のバージョンをインストールして、.MPG ファイルの関連付けが変更されてしまった場合は、その後で単純に QTW 2.1.1 または 2.1.2 をインストールしただけでは関連付けの設定は元に戻りません。その結果、新しいバージョンがインストールされていても、.MPG ファイルを開くと、自動的に QuickTime Movie Player が起動されてしまいます。前述の方法を使って、ファイルの関連付けを手動で修正する必要があります。.MPG ファイル本来の関連付けの設定がわからない場合は、MPEG ボードのメーカーに問い合わせてください。

    QuickTime for Windows の削除 (アンインストール)

    QuickTime for Windows v. 2.1.2 には、Windows 95 と Windows NT で動作するアンインストーラが用意されています。なお、このアンインストーラは Windows 3.1 では動作しません。

    QTW 2.1.2 を削除する理由はいくつか考えられます。たとえば、使用可能なディスク領域を増やす場合や、QTW の以前のバージョンを必要とするアプリケーションを CD-ROM から実行する場合などです。ただし、メモリを解放する目的で QTW を削除しないでください。QTW はアプリケーションによって呼び出されたときだけメモリにロードされるため、QTW のファイルを削除してもメモリを解放することにはなりません。

    Windows 3.1 を使用していて、QTW 2.1.2 を削除する必要がある場合は、WINDOWS ディレクトリと、その下の SYSTEM ディレクトリに保存されている QTW の関連ファイルをすべて削除します。これらのファイルには、1996 年 8 月 27 日 2:12:00 AM というタイムスタンプが付いています。ただし、2.1.2 のインストーラのファイルだけは削除しないようにしてください。こうすれば、将来、QTW 2.1.2 を簡単に再インストールすることができます。次に、QTW を手動で削除する最も安全な方法を示します。

    QTW を手動で削除するには、次の操作を行います。

    1. ファイル マネージャで WINDOWS ディレクトリを開きます。
    2. [表示] メニューの [並べ替え] を使って、日付順にファイルを表示します。
    3. 1996 年 8 月 27 日 2:12:00 AM のタイムスタンプを持つ先頭のファイルをクリックして選択します。
    4. Shift キーを押しながら同じタイムスタンプを持つ最後のファイルをクリックし、対象となるすべてのファイルを反転表示させます。
    5. Ctrl キーを押しながら QTINSTAL.EXE ファイルをクリックし、2.1.2 のインストーラだけを削除の対象から除外します。このファイルは反転表示されなくなります。
      注意: 32 ビット対応版の場合、インストーラのファイル名は QTINSTAL.EXE ではなく、QT32INST.EXE です。
    6. 反転表示されているファイルを削除します。
    7. WINDOWS ディレクトリの下の SYSTEM ディレクトリを開き、操作手順 1 から 6 を繰り返します。ただし、このディレクトリには、QTINSTAL.EXE が保存されていないため、操作手順 5 は省略します。


    要約

    QTW のインストーラには多数のセットアップ オプションが用意されており、またインストール時に考慮すべきさまざまな問題があるため、通常のユーザがQTW をインストールするときに、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。これらのトラブルの多くは、QTW を 2.1.2 にアップデートするだけで解決できます。このノートでは、インストール操作の手順と、インストール時に選択すべき推奨オプションについて説明しました。また、インストール時に発生する可能性のあるエラーやトラブルを紹介し、その対処方法についても説明しています。

    関連情報
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