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【千葉】

暴力行為は1425件 児童生徒の問題行動 定義変更、いじめ4.6倍

2007年11月16日

 県教育委員会は十五日、児童生徒の問題行動などに関する調査結果(二〇〇六年度)の県内分を発表した。文部科学省が全国の結果を発表したのを受けた。暴力行為は前年度に比べ四百五件増の千四百二十五件(公立校分)で、五年連続で増えた。「いじめ」の定義が見直され、被害者側に立った認定を行ったことに伴い、いじめの認知件数は前年度の千八百七十一件を大幅に上回る八千五百九十六件(同)となった。 (小川直人)

 県教委指導課によると、暴力行為の内訳は、学校内が千二百七十四件、学校外が百五十一件。増加が目立つのは中学校の校内での暴力。生徒が教師を殴るなどの「対教師暴力」は百六十五件(前年度八十九件)、けんかなどの「生徒間暴力」は三百七十件(同二百四十七件)だった。

 いじめは早期発見・対応を目的に、児童生徒の訴えを尊重するなどいじめられている側に立った認定を行ったことから、全国でも約六・二倍に増えたという。県内分の内訳は、小学校四千六百七十一件、中学校三千七百四十五件、残りは高校など。

 暴力行為の増加について同課は「感情をコントロールできない児童生徒が増える傾向にある。被害者側の言い分を尊重していることも要因」と説明する。

 いじめについては「ある」ことを前提として点検、対応するよう学校側に指導しているという。

 児童生徒に対しては人間関係を豊かにするプログラムを授業として取り入れており、同課は「暴力もいじめもコミュニケーションがうまくできないことが影響する。取り組みの成果を見守りたい」としている。

 不登校は、小中学校が五千十一人(前年度比百四十四人増)、高校二千八百七十三人(同三百七十八人減)だった。

 

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