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　米国ミズーリ州セントルイス郊外で昨年10月、13歳の少女がネット上で知り合った少年に急に冷たくされ、周囲からもいじめのメッセージ攻撃に遭って少女は首をつって自殺した。やがて少年は実在せず、４軒離れたところに住んでいるかつての同級生の少女の母親が成りすましていたことが判明した。捜査当局がこの件で調べたが、ネット上でいじめた側は誰一人裁かれることはなかった。地域住民らの怒りは収まらず、市議会は21日に条例を通過させてネットいじめを軽罪として取り締まりできるようにする予定。

　地元St. Charles Journal紙20日付などによると、自殺したのはMegan Meierさん。昨年ネット上のSNS（ソーシャル・ネットワーク・サービス）「MySpace」を通じて、Josh Evansという少年と知り合い、チャットで約６週間会話を続け親しくなった。しかし、FBI連邦捜査局の調べによると、2006年10月16日、Joshは突然Meganさんに冷たくなり、友達に意地悪かったと聞いたとして「これで関係は終わりにしたい」と書いた。Meganさんは呆然となり、誰がJoshにそんなことを言ったのか気になって、ネット上で知り合いに聞きまくると逆に集中砲火に遭い、最後に届いたメッセージは父親が覚えている限りでは「お前がいないほうが世の中が良くなる」というものだった。この直後、Meganさんは自殺した。Meganさんは、その前の年に公立中学校に通っていたがいじめに遭い、うつ病を患って私立校に転校していた。
　自殺後の2006年11月25日付の警察の調書によると、Josh Evans少年の名を語って、すぐ近くに住むかつての同級生の友達の母親Lori Drewさんが架空アカウントを作っていた。少年に成りすました母親は、13歳の娘と、アルバイトで雇っている18歳の従業員とともにMeganさんとのやり取りを見ていた。結局、捜査当局の調べでも、ネット上のいじめに関して誰も訴追されなかった。住民らは憤慨し、最近は少年に成りすました母親一家への嫌がらせに発展している。Dardenne Prairie市のPam Fogarty市長は「我々は何か対策を講じなければなりません。我々が最初の事例になりましょう」と述べ、条例成立への意欲を示した。条例案はネット上のいじめを同市では「B級軽罪」と定め、罰則は最高で禁固90日と500ドルの罰金となる。同市では、州議会にも同様の法律制定を働きかけている。

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