TDB Watching

2007年9月12日

特別企画: 音楽小売業界の決算・倒産動向調査

上位20社の売上高合計は前年度比6.8%の減少

〜倒産はすでに8件発生、前年を上回るペースで推移〜

はじめに

音楽CDの店頭販売が低迷している。アマゾンに代表されるインターネット通販や携帯電話向け有料音楽配信サービスの拡大で音楽パッケージソフトのセル市場が縮小する中、販売競争は激化する一方である。地方の中小店を中心に楽器専門店への移行や転業、廃業が進む一方で、大手のレンタルチェーンの出店は進んでおり、店舗面積も大型化している。しかし、ここでもやはりCDセルの落ち込みをゲームソフトや映像DVDでカバーしているのが現状である。

米・英の大手CD・DVD店チェーンは相次いで日本市場から撤退、2006年度は業界再編の序章となった。

帝国データバンクは、(1)2005年度(2005年4月〜2006年3月期)、2006年度(2006年4月〜2007年3月期)2期の業績が2007年8月末時点で判明している音楽小売業者(CD・DVDの売上比率が過半を占める小売業者。楽器専門店、音楽教室専業、レンタル業は除外)の内、2006年度売上高上位20社(2005年・2006年度の業績非公開のHMVジャパン(株)はランキングから除く)の動向を調査した。また、(2)2002年1月〜2007年8月において、法的整理に至った音楽・楽器小売業者を集計・分析した。

調査結果

2006年度の上位20社の売上高合計は約2332億6500万円で前年度比6.8%の減収となった。売上規模別にみると、「100億円以上」は6社中3社が、「100億円未満」は14社の中で8社が減収となった。

損益状況では当期利益額が判明した18社の純利益合計は▲約49億4200万円で前年に続き赤字決算となった。

「2期連続最終赤字」企業は9社で店舗閉鎖をはじめとするリストラ費用の特別損失計上が続いている。

2007年1月から8月までの音楽パッケージソフト・楽器小売業の倒産件数は8件、負債総額は41億2300万円で、過去6年間でもっとも倒産の多かった2006年の10件、負債総額10億1400万円を大きく上回るペースで推移している。

調査結果の詳細は、PDFファイルをダウンロードしてご購入いただけます。

詳細・ご購入はこちら

※ご購入の際にはユーザー登録(無料)が必要です。

お問い合わせ先

株式会社帝国データバンク 情報部

TEL:03-5919-9341

一覧


ページ先頭へ