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Nocker社 ドイツソーセージとホフブロイハウスの内側編

 ドイツへやってきました。今回のドイツ訪問はある機械メーカーの視察(何の機械かは次回記事のお楽しみということで。)と、トップトレーディングのソーセージサプライヤーであるノッカー社の訪問です。

 さて、機械メーカーのあるフランクフルトを離れ、A300ミュンヘン(München)への移動です。電車で行くとライン川沿いに南下して、東に回りこむようなルートになります。ドイツの新幹線ICEで移動しても、この区間は専用線化していないため、かなり時間がかかるので、今回は飛行機での移動です。利用客も多く、A300という300人弱乗れる飛行機だったのですが満席です。 (乗り物大好きのアタクシです。ばっちり写真も撮っちゃいました。↑)

直線距離では350㎞程度。実質30分強のフライトです。日本だったら東京ー名古屋ぐらいでしょうか。でもドリンクサービスはあるんですよねぇ・・・。飛行機が下降姿勢に入ってもまだ配り終わっていません。そんなん廃止しちゃえばいいのに、なんて思いながら、アッという間の到着です。

 ゲートを出たところで、ノッカー社の総責任者であるシモンさんのお出迎えです。彼の背の高いこと。193cmあります。

P8280194学生時代はサッカーのフォワード選手だったとのことです。彼と試合したら怪我するなぁ、なんてつまらない事を思いつつ、車で宿泊先であるカウフバーレン市(Kaufbeuren)への移動です。BMW 330TDI、速いですね~。180~220kmで飛ばしてゆきます。(すみません、また乗り物なのでもちろん写真をカシャッ。)

日本だったら一発で免許取り消しですな。この区間、制限速度が120kmなのですが、皆さんお飛ばしになります。まるで120kmは制限速度ではなく、推薦安全運転速度であるかのように・・・。



 そんなこんなで1時間くらいでミュンヘンから150km程離れた、カウフバーレンに到着です。小さいのですが、非常にきれいな町です。初めて来た15年前とほとんど市内は変わっていません。ドイツの田舎町はすべてそうなのでしょうが、非常にきれい好きな町でもあります。朝は8時ぐらいから清掃車があちこちを走っています。

 食事は近くの地ビールレストランに行きました。バイエルン地方といえばヴァイツェンビール(↙)(Weizenbier)。日本のビールに近いピルスビール(Pilsner Bier)に比べると、発酵度が強く、メロンのような香りがするのが特徴です。Photo_5

 やっぱりビールはバイエルン地方がおいしいですねぇ。 で、食したものはシュバインツハクセ(Schweinshaxe)。豚のすね肉のローストです。(↓)Photo_2       豚のすね肉料理といえばアイスバイン(Eisbein)が有名ですが、これは塩漬けしたものを茹でたものです。シュバインツハクセはマリネしてローストしていますので、皮が堅焼き煎餅のようにカチカチになっています。個人的にはシュバインツハクセの方が好きですねぇ。




 翌朝はゲルマリンゲン町(Germaringen)にあるノッカー社工場の訪問です。

 相変わらずきれいな工場です。働いているスタッフも皆活気があります。アタクシの長い経験上、工場に入ると、雰囲気でその工場のレベルがわかるんですよねぇ。スタッフに元気が無い工場は、大概他の部分もダメなんですよ。何というか「器を作って、魂入れず」というか、結局いい設備があってもそれが活きてこないんですよね。その点、ノッカー社はしっかりしています。工場はそれほど新しくは無いのですが、清潔で大事に使っている、といった感じです。Nocker_3

 で、工場を2時間ほどたっぷり見学して、新商品の試食です。ノッカー社の製品は相変わらず美味しいです。特に「旨み調味料」を一切使っていないので、肉の旨さがストレートに味わえます。また自分が年をとったせいかわかりませんが、以前に比べると塩気もマイルドになったような・・・。以前は「これじゃぁしょっぱ過ぎて日本じゃ売れないよ!」という製品が多かったのですが、今回は「こりゃP8280172いけるなぁ。」という商品がほとんどでした。またノッカー社では「バウワンシンケン(Bauenschinken)」というバイエルン地方独特の生ハムの生産も始めており、リーズナブルなわりに結構美味しい商品でした。(→)

まだ日本には輸入できないのですが、解禁になり次第販売を始める予定です。サンドイッチには最高ですね、この商品。他にも新しい商品のサンプルを色々と手配しましたので、今後のトップの新商品に乞うご期待。

 そしてビジネスミーティング。シモンさんと色々な角度から、いかにして日本でノッカーのソーセージや生ハムを売るか、という事を討議しました。で、結論のうちのひとつが 「日本のビュッフェスタイル(立食)パーティーで売れるような提案をする!」 立食パーティーに参加した事がある方ならご存知と思いますが、あれってほとんどの人がビールで乾杯するじゃないですか。で、メインの料理テーブルの他にも、蕎麦や寿司、天ぷら、イタリアンやフレンチの屋台みたいなのも出ますよねぇ。でも殆どの人が飲んでいるのはなぜかビール。「ドイツ料理コーナーがあるべきではないか!」、という結論に達したわけであります。

 だめもとでも損はしないのでやってみよう、ということになりまして・・。ホテルの宴会部の料理長様、どうでしょう? ドイツ料理であればフードコストも安いし、お客様も大喜び。絶対に儲かります!(保証の限りではありませんが・・・。) お手伝いしますので、何かやってみましょうよ。



 で、計画の視察と食事を兼ねて、ミュンヘンに戻り、超有名なビアホール、「ホフブロイハウス(Hofbrauhaus)」を訪問です。P8290200

 ホフブロイハウスは市の所有物なのですが、経営は民間に委託しています。数年前に経営者が変わり、観光客だけではなく、ミュンヘン市民も楽しめるように経営方針を大幅に変更したそうです。以前は一見客だけですから、トイレやホールが多少汚くてもそのままにしていた為、あまり地元っ子は行かない場所でした。そういった部分を徹底的に改善したそうで、今では市民の憩いの場にもなっています。また価格も非常に安く抑えられておりP8290204、1リットルのビールが3.5ユーロ、一皿で十分食事となる量の料理が5~10ユーロ。ドイツ人の経済感覚だと1ユーロ=100円といったところですので、そのリーズナブルさがお分かりになるでしょうか。味もビールにピッタリ、ドイツなお味です。悪くありません(→)。

 ホフブロイハイスでシモンさんの従兄弟が働いているとのことで、厨房を含めた全館を案内してもらいました。まずは厨房。これがすごい。ホフブロイハウスはマックスで一日あたり8,000人のお客様が来るのですが、それに対応するために、端末に入力されたデータがキッチンに飛び、各部署で作られたものがベルトコンベアに乗ってキッチンの前まで出てきます。それを配膳係が整然と取ってゆくので全く無駄がありません。更にすごいのが、料理に関して。地下が加工工場になっており、ホフブロイハウスで使うアイスバイン、ソーセージ、ミートパテなど全ての食品がここで作られているんです。日本のビアホールだと、スペースや人件費、技術力の関係上、出来合いの加工品を使わざるをえない現実がありますが、ホフブロイハウスはさすがに違います。どおりで低価格を維持できるはずです。

 その後、ホフブロイハウスの案内嬢のナビゲートで館内  を見学しました。このお嬢さんが非常に奇麗で、アタクシ惚れました。(かあちゃん、ゴメン!)

 ホフブロイハウスは1階が音楽などを聴きながら、ガヤガヤした雰囲気を楽しみつつ長い木のテーブルでビールを飲む、トイツの古いビアホールのイメージ通りの場所です。2階は静かに会話とビールを楽しむ場所になっています。価格はどちらも同じなので、その時の必要性に応じて場所を選べます。3階は観光客用のビュッフェ、専門のバンドもつきます。(↓)

 こちらも同じものが食べられるのですが、海外からのお客様ばかりなので、どうせ楽しむなら1階か2階で食べたほうが本場の雰囲気を味わえます。

 観光地だからと馬鹿にせず、ミュンヘンを訪問された方は是非一度ホフブロイハウスに行ってみてください。一見の価値があります。

 美食家ではありませんが、グルメな食材や料理の真実に詳しいアタクシが言っているので間違いなし!損はさせません!

記事:しんちゃん

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