■ 「洞爺湖」刻んだ木刀、洞爺湖温泉の土産物店で人気
【2007年7月27日(金)朝刊】


「漫画と同じ薄い茶に洞爺湖の黒い文字が人気」と話す越後さん(中央)と藤井さん 集英社の週刊少年ジャンプに連載中の人気漫画「銀魂」の主人公・坂田銀時が持つ木刀に「洞爺湖」と彫られている効果で、洞爺湖町洞爺湖温泉の土産物店で木刀が売れている。温泉街の若手は、作者の空知英秋さんを招いたイベント実現を目指しており、マチづくりの起爆剤に―との熱い思いが込められている。

 銀魂は、コメディーSF時代劇漫画。連載は平成16年から始まり、アニメはテレビ東京系で毎週木曜日午後6時から全国放映されている。

 温泉街の土産物店・越後屋デパートでは10年前から、木刀を買った人に無料で名前を彫る独自サービスを開始。3年前から「洞爺湖と彫って」との要望や、問い合わせが若い女性を中心に増えたが、常務の越後進一さんはなぜか分からなかった。

 銀魂の存在は来店者から教わった。「木刀は赤樫で固く、木の目に沿った文字の縦彫りは難しく30分以上かかる。丸刀を使いとげが出ないように仕上げるには熟練を要する」と越後さん。土曜、日曜は1日50本も売れる人気商品になっている。

 同店の彫師で営業部長の藤井一二さんは「グループで店に来て、木刀を見つけると握手を求められ、泣きだす子もいて驚いた」といい、洞爺湖に寄る道内ツアーを探して訪れる人もいるという。

 越後さんは思い切って空知さんに手紙を送ったところ、ジャンプ巻末の作者の後書き欄に「洞爺湖のお土産店の方からお礼の手紙を頂きました」との返事が掲載。同店スタッフは感激し礼状に木刀を添えて贈った。

 「これを縁に空知さんを呼んでサイン会などのお祭りを開きたい」と考えた越後さんらは長崎良夫町長に経緯を説明。早速手紙を送付した町長は「ぜひお会いしたい。温泉街の若手が積極的に動いており、応援したい」と乗り気だ。越後さんは「若い世代が洞爺湖に集まれるようなイベント開催が夢。今回を契機にマチおこしにつながれば」と意欲を見せている。

【写真=「漫画と同じ薄い茶に洞爺湖の黒い文字が人気」と話す越後さん(中央)と藤井さん】 
 


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