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「江戸と比べりゃ、今はゲロ」石原都知事、東京の景観嘆く (1/2ページ)
東京都の石原慎太郎知事は20日、都内で開かれた建築家らが集まったレセプションに来賓として出席し、「今日の東京の姿っていうのはこれはゲロですね。こんなに醜い街になっちゃうのはほんとうに情けない話」などと発言し、建築家の奮起を促した。
石原知事の“東京ゲロ”論が飛び出したのは、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開かれた“建築界の五輪”といわれる「UIA2011東京大会」(主催・国際建築家連合)のキックオフレセプションの席上。
UIA大会は世界各国から約1万人が参加するという3年に1度の建築の祭典。この日は、2011年に開催が決まった東京大会を成功させようと建築家、設計士、ゼネコン関係者ら約300人が集まって、親睦(しんぼく)を深めた。
冬柴鉄三国土交通相の後にあいさつに立った石原知事は、大手ゼネコンがかかわった建物のデザイン性の欠如を批判した上で「ゼネコンがやるとああいうことになるんでしょうけれど、建築家の方々はね、自分の感性に問うて意見を出してもらわないと。森(森ビルの森稔社長)くんもがんばってね、関係者いるかもしれないけど、六本木ヒルズも感心しないねえ。まあなんというんでしょうか、みんなバラバラでね」と“石原節”で会場をわかせた。
やや風邪気味の石原知事だったが、発言は徐々に過激さを増していき、「江戸の景観は素晴らしいものだが、それに比べて今日の東京の姿っていうのはこれはゲロですね。まあね、こんなに醜い街になっちゃうのはほんとうに情けない話でね」と述べると、さっきまで笑顔だった出席者の表情が硬くなる場面も。
さらに「これからね、東京の再生のためにみなさんの感覚フルを生かして、場合によったら、だんなのゼネコンにもたてついてですな、もうちょっとマシな街をつくってもらいたい」と注文。