府中市のJR南武線府中本町駅で10月、禁煙場所で喫煙していた男(41)を注意した会社員(34)が殴られ重傷を負った事件で、NPO法人「日本禁煙学会」(新宿区、理事長・作田学杏林大客員教授)が冬柴鉄三国土交通相とJR6社に駅構内とホームでの全面禁煙を要請した。国交省鉄道局は「禁煙マナーの状況などを確認し、国として対応する必要があるかどうか検討したい」と話している。
要請書は9日付で郵送。今回の事件はJR東日本の予防措置に問題があったと指摘したうえで、再発防止策の具体案として(1)禁煙の表示を明確にする(2)駅構内とホームを全面禁煙にする(3)ルール違反者には毅然(きぜん)と対応する--の3点を挙げた。特に(2)については、私鉄大手各社が相次いでホームを全面禁煙としたことに触れ「何の問題も起きていない」と全面禁煙の効果を強調している。【神澤龍二】
毎日新聞 2007年11月20日