Special Interview もう一歩先の英語へ Top押切もえさん
3 英語上達へのあこがれ

仕事で訪れたニューヨークで、ショックを受けて。

押切もえさん

 海外へは、雑誌の撮影やTVの仕事で年に何回か行きます。日本にいるときはいつもタイトなスケジュールに追われていますが、海外に行ったときは多少ゆとりがあるので、現地の人と英語で会話するのを楽しみにしています。

 英語を本気で「勉強したい」と思ったきっかけは、初めてのニューヨークでの出来事でした。ニューヨークという街にあこがれていたので興奮しましたね。撮影が終わってから2日間ぐらい一人で動き回っていたのですが、その頃の私の英語はまったく通用しなかったんです。

 それまでハワイやグアムなど、いわゆる観光地に行ったときには、私の英語も通じたんですよ。でも、ニューヨークでは、もう、最初のレストランからつまずきました。オーダーしてるのに、ウエーターから“What?”って困った顔をされて・・・。食べ終わってからも好意的に“How did it taste?”って聞いてくれたのに、まさか感想を聞かれるなんて思ってもいないから今度はこっちが「何?」という顔をしていたんです。

 ほかにもいろいろ話しかけられました。“doggy bag”※という表現を使って「残った料理を持って帰る?」と聞かれても、日本のレストランではそういうことはまずないですよね。やっぱり何を言っているかわからなくて、自信をなくしてしまいました。

※doggy bag:(レストランなどで食べ残した物の)持ち帰り用の袋。

会話ができないのは、「もったいない」。

 気持ちがあれば通じるだろう、聞き返したらゆっくり言ってくれるだろうと、勝手に思い込んでいたんです。ところが聞き返しても、また同じスピードで返ってくるだけ。そんな経験をして、悔しいというより、すごく「もったいない」って思ったんです。せっかく親切にしてもらっても返事もできないし、もっと知りたいと思ったことが聞けない。いろんなことを吸収するチャンスなのに、もったいないですよね。

 それで、帰ってきて次の日から英会話スクールに通い始めたんです。それまでは「英語なんて日常では使わないから、そのうちやればいいや」と自分に言い訳をしていました。でも、とにかく始めようと。どうにか日常会話ができるところまで通い続けました。そこから先は、自分が何を言いたいのか、何を伝えたいのかをちゃんと自分で考えてやっていくことにしたんです。

押切もえさん