7年ぶりに訪れたというのに、歩くにつれて当時の記憶が甦る。本屋Fの場所を間違えていたのと、東陽町と勘違いして交差点にCAFE VELOCEがあると思ったくらいだ。スタバから広場を見下ろしてチャリが多い事に気付いた。ここは都心と違って交通機関が発達していない。俺も昔は片道45kmを友達とチャリで往復していた。行きは下りなので1時間半だが帰りは3時間近くかかった。
街を行き交う人の服装がダサい…。自分も他人の事を言えないし今日は合コンNGだな(失笑)。若い女の子は気をつけているコが多いし、若い男子も半々って感じ。中高年は服装も体型もだらしなくて、フィットネスと無縁なのが殆ど。今時の秋葉系の方がマシだし、都内の競艇場行きのバス停にもナカナカ居ない。続々ブランド店がオープンしているようだが、人々のライフスタイルを変えてしまうほどのインパクトが無い。
きっと、この街から出なければ、いろいろな事に気付かずに一生を終えるのだろう。恐らく彼らにとっては、この街が一番のようだ。
仕事中にある人から「髪を切れ」と言われた事がある。こっちは1ヶ月間休みを取れず銭湯に入ったり100円ショップで下着を買うような状況で、そんな時間があったら寝ていた。
俺は田舎出身のおのぼりさん。しかし、地動説と天動説くらい価値観が変わった今、此処に10年20年も住めない。
来る前にネットでチェックしたモールの地下でお好み焼きを食べた。「お姫様いらっしゃい」の爺さんは居なかった。美味い店舗が他にあることは分っていたし、無茶苦茶おいしいというワケでもない。オーダーして4分で注文の品が出来上がり、昔から値段据え置きの500円で腹いっぱいなった。
「姫様無茶だ! このままじゃ青海苔が前歯に付いちまうーっ!」
「王蟲、森へお帰り・・・・」