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ミシュランガイド:東京版 82歳の三つ星すし職人、すきやばし次郎・小野さん

「ミシュランガイド東京2008」の三つ星に選ばれた「すきやばし次郎」の小野二郎さん=東京都中央区銀座で19日午後4時42分、兵藤公治撮影
「ミシュランガイド東京2008」の三つ星に選ばれた「すきやばし次郎」の小野二郎さん=東京都中央区銀座で19日午後4時42分、兵藤公治撮影

 ◇カードだめ、トイレも共同--でも味で勝負

 82歳の三つ星(☆☆☆)シェフ誕生--。19日に発表された格付け本「ミシュランガイド」東京版で、銀座のすし店「すきやばし次郎」店主、小野二郎さん(82)が最高の「三つ星」に輝いた。「日本では前例がないことなので実感がない」と戸惑いつつも「(同じく三つ星を獲得し交流があるフランス料理のシェフ)ジョエル・ロブションさんに負けない仕事を続けていきたい」と顔をほころばせた。

 銀座・数寄屋橋のオフィスビルの地下にある同店。小野さんは店の前で、長男の禎一(よしかず)さん(48)と料理評論家の山本益博さんとともに取材に応じた。山本さんによると、82歳の三つ星シェフは世界最高齢だという。

 小野さんが電話で三つ星獲得の知らせを受けたのは午前11時半ごろ。店内では「最初に三つ星のすしを食べた」と喜ぶ客の姿もあったという。

 世界の三つ星店では例のない地下の店で、メニューもなくカードも使えず、トイレも他店と共同という異例づくし。同ガイドによると、価格は昼夜ともコースで2万7000~3万2000円。小野さんは「店が清潔で、味を落とさないことを常に心掛けている。もっと上を目指したい」と語った。外国客が増えることも予想されるが「サービスは見直さず、このやり方を続ける」という。

 静岡県天竜市(現浜松市)生まれ。9歳で地元の料理屋に奉公に出、その後、東京で修業を積み、65年に独立。40歳ごろから手にしみができないように外出時は常に手袋を着け、「舌の感覚が変わる」とコーヒーも飲まないなど、料理人としてこだわり続けてきた。

 山本さんは「20年以上前から、世界最高のすしだと書き続けてきた。応援してきたので感無量だ」と称賛した。【佐々本浩材、川久保美紀】

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 【二つ星】

 石かわ(日本料理)▽一文字(日本料理)▽臼杵ふぐ山田屋(日本料理 ふぐ)▽えさき(日本料理)▽エメ・ヴィベール(フランス料理)▽菊の井(日本料理)▽キュイジーヌ〔s〕ミッシェル トロワグロ(現代風フランス料理)▽湖月(日本料理)▽さわ田(日本料理 すし)▽サンパウ(現代風スペイン料理)▽鮨 かねさか(日本料理 すし)▽醍醐(日本料理)▽拓(日本料理 すし)▽つきじ 植むら(日本料理)▽つきじ やまもと(日本料理 ふぐ)▽トゥエンティ ワン(フランス料理)▽ピエール・ガニェール(現代風フランス料理)▽菱沼(日本料理)▽福田家(日本料理)▽ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション(現代風フランス料理)▽リストランテASO(現代風イタリア料理)▽龍吟(新日本料理)▽ル・マンジュ・トゥー(現代風フランス料理)▽〓家菜(中華料理)▽和幸(日本料理)

毎日新聞 2007年11月20日 東京朝刊

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