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TOP　>　ニュース一覧　>　2007年11月20日

多田野逆輸入の自信！米の5年間見せる

日本ハムから指名された多田野（右）は日本ハム社製のソーセージとマスコット「Ｂ・Ｂ」の人形を手に笑顔

　吉報は都内自宅で聞いた。安ど、そして期待感。日本ハムから１巡目指名を受けた多田野の表情に一点の曇りもなかった。“外れの外れ”でも１巡目には変わりない。

　「本当にうれしい。それだけ高評価してくれているということ。自分は５年間プロでやってきた。周囲がルーキーと呼ぶのは自由だけど、自分は１年目とは思わない」

　松坂世代最後の大物だ。立大では六大学通算２０勝をマーク。通算３３４奪三振は歴代７位タイ。卒業時に横浜が獲得を狙ったが指名されず、翌年単身渡米してインディアンスとマイナー契約。１Ａからはい上がって２年目の０４年にメジャー昇格。７月のレッズ戦で初先発初勝利を挙げた。メジャー１５試合で１勝１敗。ここ２年は主に３Ａでの登板だったが「パンとジュースだけの生活からメジャーリーガーのリッチな生活まで体験した。５年間は自分にとってプラスになっている」と自信をのぞかせた。

　今ドラフトは広島などが獲得に興味を示したが、最終的に渡米時から調査し続けていた日本ハムが上位指名にこぎつけた。記者会見は自分を育ててくれた神宮球場で行われた。０３年２月、成田空港で渡米を見送ってくれたのは家族を含めて数人だけ。あれから４年９カ月。報道陣に囲まれた右腕は「努力してきたから今ここにいる。また新しい道が開けた」と入団に前向きな姿勢を示した。米球界での５年間は決して遠回りではない。多田野の次のステージは日本、そして北海道で幕を開ける。

　≪仲良し・大場を祝福≫多田野が千葉・八千代松陰の後輩で、ソフトバンクが１巡目に指名して交渉権を獲得した大場に連絡を入れて祝福。大場より５歳年上で普段から食事に出かけたりするなど親交が深く、お互いに「おめでとう。頑張ろう」と言い合って喜んだ。多田野がエースとして出場した９８年夏の甲子園の活躍を見て、大場が同校への進学を決めた。同リーグだけに、今度はプロのマウンドでの対戦を夢見ていた。【ドラフト特集　懐かしのドラフト】

[ 2007年11月20日付　紙面記事 ]