原因を追究する、考える筋道を明確にする

何かを決めなくてはいけないとき、優先順位をつけるとき、 みなさんはいつもどうしていますか? 特に意識はせず、 感覚や思いつきで決めていることが多くはないでしょうか? 「よい点、悪い点」リストを使えば、より質の高い意思決定を冷静にできるようになります。

では、例を使って説明していきましょう。ミナミちゃんは、 1年間、アメリカの学校に留学したいと思っています。そろそろ、 「どの学校に留学すべきか」という問いに対し、答えを出さなく てはいけません。どのように意思決定すべきでしょうか?  『よい点、悪い点』リストというツールを使った意思決定方法をご紹介します。

ステップ1: 選択肢を洗い出す
まずは、どのような選択肢がありうるのか、選択肢を洗い出してみましょう。ミナミちゃんはいろいろなアメリカの学校があるなかで、 A校、B校、C校の三つを現実的な有力候補と考えました。

ステップ2: 各選択肢についてよい点と悪い点を書き出す
次に、選択肢それぞれについて、よい点と悪い点を、思いつくまま書き出します。いろいろな観点から比較できるよう、できるかぎりたくさん挙げるのがポイントです。ミナミちゃんも、A校、B校 、C校について、図のようによい点と悪い点を書き出してみました。


ステップ3: 書き出した各項目に対して評価する
ステップ2で書き出した書く項目について、よい点は「+」で、悪い点は「−」で、それぞれ3段階で評価します。

【よい点】
・「すごくよい」+++
・「まあまあ」++
・「よい点だが、あまり重要ではない」+
【悪い点】
・「すごく悪い」−−−
・「やや悪い」−−
・「悪い点だが、あまり重要ではない」−

ミナミちゃんは図のように、各選択肢を評価しました。


ステップ4: 最も魅力的な選択肢を選ぶ
各項目の評価が終わったら、各選択肢のよい点、 悪い点を比較して、自分にとって最も魅力的な選択肢を選びましょう。

ミナミちゃんは、3つを見比べたうえで、+の点数が高く、−の点数が低いB校を選ぶことにしました。