作品

t-kun
マリオネット −糸使い−
 ……なんだ?
 俺はまるで魅入られるように、魅惑的な紫色の輝きを放つ石を拾い上げた。
特殊能力・肉体&精神操作・鬼畜・陵辱
第1話  これは相当の値打ち物かもしれない、そう考えた俺が石を強く握り締めた、その時だった。
 石が、紫色のオーラにもにた光を幾重にも放ち、その一筋が猛スピードで俺に突進してきたかと思うと、俺の右の手のひらに突き刺さった。
第2話  もはや糸は、俺が意識すると同時に、俺の思った通りの動きをするようになっていた。
 問題はこれを俺がどれだけ理解できるか。
 そのうちに軽いチャイムの音が玄関で鳴った。
第3話  景子の様子がおかしい。
 それは朝のホームルームの時からそうだった。
 俺は景子を体育倉庫に呼び出すことにした。
第4話  額から電気が走ったような、そんな感覚が俺を襲う。
 俺は身体をよろけさせ、後ろの窓のサッシにもたれかかった。
第5話  茜の全身から、冷や汗が流れているのがわかる。
 俺は、その原因になっているものを、次々と紙箱の中から取り出していった。
第6話  極限の緊張感によって、震えるほどに張り詰めた空気が、ビリビリと俺の全身を突き刺していた。
 だが、俺はそんな状態からでも、決して目の前の敵、北条葵から目を逸らさなかった。
※注 えっちなし
第7話  砕かれた葵の青いベールが、まるでダイヤモンドダストのように宙を舞う。
 もはや葵を守るものは何もなかった。
 俺はゆっくりと右手、中指をかざす。
第8話  マンションの見慣れたドアノブに、鍵を差込みひねる。
 俺は鍵をポケットにしまうと、抱きかかえていた葵を持ち直しドアノブをひねる。
「茜、出て来い」
第9話  景子の担当の世界史の授業。
 カリカリという、ノートにペンを走らせる音が教室に響く。
 俺は携帯の発信ボタンを押した。
第二部 前編 「だったら―――」
 俺には茜がこれからするであろう事が、いやと言うほどわかった。
 だが、なぜだろう、体が動かない―――
「あなたが死んで」
 次の瞬間、茜の握り締めるナイフが、音も無く俺の胸に突き刺さった。
第二部 後編  ギリッっと俺は歯を食いしばる。
 あいつは………
 握ったこぶしに自然と力がこもる。


 

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