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【社会】

名古屋の組員、大阪府提訴 府警の捜索で「虫けらのように」

2007年11月19日 09時48分

 名古屋市の暴力団事務所にいた組員3人が大阪府警の家宅捜索を受けた際、捜索を妨害していないのにけられて骨折したほか精神的屈辱を受けたとして、大阪府を相手に300万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしていることが分かった。原告側は「組員とはいえ、虫けらのように扱うのは許せない。警察による組織的犯罪だ」と主張、大阪府は全面的に争う姿勢を示している。司法関係者は「こんな訴訟は聞いたことがない」と驚いている。

 訴状によると、府警は今年3月、山口組系の元組員が大阪府和泉市で起こした銃による殺人未遂事件の裏付け捜査のため、名古屋市東区の山口組系浜健組事務所を捜索した。

 警官らは留守番をしていた3人に「開けんか、てめえら、なめとんか」と怒鳴りながらドアを開けさせた上、胸ぐらをつかんで外へ引きずりだした。組員らが路上に引き倒されてうずくまったところ、「大げさにするな」と、胸や脚などもけった。組員らはそれぞれ肋骨(ろっこつ)骨折など1−2週間のけがを負ったという。

 さらに組員の1人が応接間に連れ戻されると、既に部屋にいた警官に尻をけられ、正座をさせられたとしている。

 中日新聞の取材に対し、府警は、事件や訴訟について一切明らかにしていない。

(中日新聞)

 

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