働き盛りの40代男性と、子育て期の30代女性は時間的、経済的、精神的にゆとりがない人が多いことが、内閣府が18日公表した「少子化対策と家族・地域のきずなに関する意識調査」で分かった。この結果から内閣府は「『ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)』の必要性を示している」と分析している。
調査は今年1月25日から2月4日にかけ、全国の18歳以上男女4000人を対象に実施。有効回収率は60・2%だった。少子化対策の参考にするため、今回初めて行われた。
白書によると、時間的ゆとりについて「ある」は47・2%、「ない」は27・6%の回答となった。
年代別では「ある」と答えた人の割合が、働き盛りの30〜40代男性が20%台、仕事や子育てに忙しい30〜50代の女性は30%台と低かった。
経済的ゆとりが「ある」は22・3%、「ない」は34・5%で、子供の教育費など出費がかさむ40〜50代男性や30〜40代女性は、「ある」の回答がおおむね15%にとどまった。
精神的ゆとりが「ある」と回答したのは38・2%、「ない」が22・2%。管理職などにつく40〜50代男性と子育てや仕事に忙しい30〜40代女性が「ある」と答えた割合は25〜30%で、平均を大きく下回った。
別居家族の間で大切にしていること(複数回答)は「お盆や正月には集まる」(57・1%)が最も多く、「電話やメールなどでよく連絡をとる」(56・8%)▽「悩み事の相談にのる」(25・0%)▽「一緒に家で食事をする」(23・8%)−などが続いた。
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