2007年11月18日

友里征耶の星格付け

読者の方から、ミシュランの評価基準と関係なく友里流に1つから3つ迄の星つけをしてみたらどうかとのメールをいただきました。
ミシュラン、友里のどちらが一般読者、一般客に良い店の情報を提供しているかを比べられるという意図だそうです。
ミシュラン掲載店が発表される前にブログで公開するとなると期限は19日までになりますので突貫でしたがなんとか形だけ間に合わすことができました。

☆☆☆
CP度外視してそれこそ皿(料理)だけで判断しお店。例外としてワインサービスで選んだ店もありますが、各ジャンルに一店だけ、支払額を気にせずまずは味わってみるべし。

和食:京味
フレンチ:ロオジエ
ステーキ:あら皮
中国:福臨門(予算を惜しまず事前に相談した場合に限る)
イタリアン:エノテーカ・ピンキオーリ(ワインディギュスタシオンはワインオタクには大変お得で魅力的)
フグ:銀座 福治
天婦羅:楽亭
鮨:宮葉

☆☆
季節ごとに再訪したい店

和食と天婦羅:と村、龍吟、小十、深町
フレンチ:北島亭、ブルギニオン、ビストロ ド ラ シテ
イタリアン:ASO(代官山)、クチーナ・ヒラタ、アッカ
中国:四川(元都ホテル)
鮨:銀座 小笹寿し、鮨 水谷、すし処 ととや、くわ野
フグ:臼杵ふぐ 山田屋(冬だけ)


リーズナブルで普段使いにも向いている店

和食系:山さき、世良田、すゑとみ
フレンチ:ラミティエ、ラシェット・ブランシュ、ラ・リューン
イタリアン:オステリア・ナカムラ、たまキャアノ、ドン チッチョ
中国&韓国:四川一貫、龍水楼、古家庵
鮨:神泉 小笹、弁天山
ステーキ:チャコ 六本木

番外編
行かなくてもいいけど話のタネに1回はいいかも

ニンジャ アカサカ:味ではなくサプライズ料理と手品や仕掛けだけがウリ
東ポウ:痺れるだけで味を感じない麻婆豆腐をぜひ
天一山:よくまあ天婦羅でこれだけふっかけられるなと感心したい方
味満ん:東京一高いフグ店へ行ったという自慢がしたい方
さわ田:鮨はタネ質を上げることでかなりカバーできることを確認したい方
トトキ:料理は良いけどワインが高すぎ

2007年11月17日

「店評価ブログ」を更新しました

船場吉兆の偽装問題発覚が止まらないようです。不祥事をおこした会社によくあるパターンなのですが、すべてをさらけ出して出直せばいいものを隠ぺいに奔ってしまってかえって墓穴を掘ってしまう悪循環です。従業員や仕入れ先に責任を押し付けても、それが事実でなければいずれその全貌が暴かれてしまうということがわからなかったのでしょうか。カレーまで売り出したように外販に傾斜しすぎ、売上、利益追求にはしり過ぎたのも偽装の要因の一つでありましょう。
記憶にあるだけでも牛乳、マンション、チョコ、牛肉、エレベーター、地鶏、アンコ餅など悪い先例があるのにそれを反面教師としなかったのはブランド力のあるグループであっただけに残念であります。船場吉兆単体だけではなく、他の吉兆グループのイメージダウンは避けられない。「吉兆」が船場、高麗橋、京都、神戸、東京と5つに分かれていると知る一般客は少ないからであります。湯木貞一翁も泣いているのではないか。
先日ある週刊誌からこの件について取材を受けました。その記事が掲載されるか、また私のコメントが載るかどうかはわかりませんが、この手の偽装、飲食店業界にかなり深く浸透しているのではないかと推測します。

「店評価ブログ」にこの立地、この内容では高すぎるのに結構繁盛している寿司屋「大塚 高勢」と回転させ過ぎでクオリティが落ちたと思われるオデン屋「こなから 新丸ビル店」をアップしました。お暇な時にお立ち寄りください。

2007年11月16日

やはりミシュランに便乗してきたマスヒロさん

ミシュランガイド東京版の発売に絡めての雑誌や新聞の特集記事で、お馴染になっている店があります。ミシュランに対して媚びない発言がウケているのか、露出が目立つのが「赤坂 菊乃井」主人の村田氏。読者の方から教えていただいた「東京新聞」でも、「料理(皿)だけで日本料理がわかるか」と疑問を提起、ミシュランというかナレ氏に尻尾振るシェフや料理人が多い中ある意味見直した友里であります。
しかし、それを言うなら「皿だけでフレンチ」もわかるのだろうか。皿だけで評価できるほどの調査員なら、なぜ最終的に店に仕入れルートや厨房の開示を求めるのでしょう。なぜ仕入先に確認を入れる?
皿だけ(味わっただけ)では、食材の真偽がわからないのではないか。食材の真偽がすべてわかるような舌の持ち主なら、平均月給が30万円前後(婦人画報より)でミシュラン調査員なんてやっているはずがありません。独立して食材・料理評論や講演でバンバン稼げることでしょう。

本日のお題は菊乃井の主人ではなく、このブログの最多登場者であるマスヒロさんについてです。同じく読者の方から教わって婦人画報でのミシュラン特集記事を読んだのですが、この滑稽な記事構成、読んでいる方が恥ずかしくなりました。
「知られざるミシュラン調査員の一日」と題して、マスヒロさんがシャーロック・ホームズに扮し店前のメニューを見、また蝶ネクタイをしてメニューや厨房を調査している様が載っています。
小野二郎さん、ジョエル・ロブション、フェラン・アドリアと巷で評判の人や権威に接近してヨイショで籠絡し、結果彼らを利用して自分の仕事に結びつける彼のビジネスモデルはミシュランでも顕在でした。
コスプレし面白い顔して写真を撮らせるマスヒロさんはある意味サービス精神旺盛な人のようですが、お笑いタレントがやるようなことまでして原稿料(出演料)を稼ぎたいのか。
勘違いミシュランガイド総責任者ナレ氏との対談では最後の「いまだに僕をミシュラン調査員だというシェフが沢山いるのですが、ナレさんからもはっきりいっていただけませんか」には笑ってしまいました。
本当にマスヒロさんを調査員だと思っている「お目出度いシェフ」が存在するのか。
調査員はフランス語と英語が必須とナレ氏は言っています。3ヶ月だかフランスで研修させたことも公開しております。
どこにマスヒロさんが調査員と推測する根拠があるというのか。もしそう思い込んでいたシェフが本当にいたとしたら、調理能力以前に常識力、情報力、分析力、推測力に問題があるのではないか。そんなお店には近づかない方がいいでしょう。
多分「お愛想」で言われたのを本気で受け取ってしまっただけだと思います。

マスヒロさんは星予想で昵懇の「ロブション」、「次郎」、「れい家采」に加えて、最近お気に入りの「レ セゾン」、「カンテサンス」、「トロワグロ」も登場させています。いずれも最近の「おとなの週末」で不自然にまで多く取り上げている店であります。
特に「セゾン」、今回の婦人画報の特集記事で、場所提供などでかなり協力したようであります。最近知人から「本当に美味しいのでぜひ行ってみて」と言われ巷の評判も悪くないだけに、マスヒロさんとのお笑いコラボはかえって評判を落とすことになるのではと残念です。
そして最新の「おとなの週末」では初の和食3つ星になるかもとまで推されているのが六本木の「龍吟」。最近は和食の王道を目指すのか、スペイン風創作料理を目指すのか、それとも「赤坂 ニンジャ」のようにただの「ビックリ料理」を目指すのか、その方向性含めて理解できなくなりつつある店ですが、マスヒロさんと昵懇だとは知りませんでした。
マスヒログループに入るとそのぬるま湯からなかなか抜け出せないのではないかと危惧するのは友里だけでないでしょう。