公設民営化に向けた市民病院の3大学の連携のあり方を協議した準備会=氷見市いきいき元気館
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来年四月の氷見市民病院の公設民営化に向け、指定管理者に内定した金沢医科大(内灘
町)と富大、金大による三大学協議会(仮称)設立準備会は十七日、氷見市いきいき元気
館で開かれた。三大学は民営化と同時に「金沢医科大氷見市民病院大学間連携協議会」を
設立し、医師派遣などで相互に協力していくことを確認した。
市によると、病院の医師確保などについて、大学が系列を超えて協議会を設立するのは
全国でも珍しい。
準備会には、金沢医科大から竹越襄副理事長ら三人、小林正富大附属病院長、富田勝郎
金大附属病院長と堂故茂氷見市長の計六人が出席した。
終了後に会見した竹越氏らによると、協議会の設立までの間、継続的に準備会を開催す
ることが決まった。今後、▽金沢医科大氷見市民病院の診療体制▽診療科、専門領域別の
医師派遣▽派遣医師の身分、処遇▽医師自身のキャリア形成の支援▽その他の連携、協力
して対応する事項の五項目について話し合う。準備会の議長に小林氏を選んだ。
病院名は、「金沢医科大氷見市民病院」で来年四月にスタートすることを確認したが、
準備会や協議会でもあらためて議論することを申し合わせた。協議会のメンバーは各大学
の病院長、副院長、医師を派遣する医局の教授、自治医大、県関係者などを予定する。
金沢医科大側は二十診療科、三十五人以上の医師の確保を提案しており、竹越氏は「市
民病院の医師に継続して勤務してもらい、不足する部分を金沢医科大が補う方法を考えて
いる」と述べた。
小林氏は「富大は市民病院の八割の医師を派遣しており、協議会で三大学の連携を示す
ことで医師、看護師が安心する」、富田氏は「金大は市民の医療をしっかり守っていきた
いという立場だ」と決意を示した。