県病院協会主催の医療安全管理シンポジウムが16日夜、浜松市中区のアクトシティ浜松コングレスセンターで開かれた。「有害事象の発生に伴う対応」がテーマで、県西部を中心に病院の医療安全対策を担当する医師や看護師、薬剤師ら90人が参加した。 発表を希望した5つの総合病院の担当者が、医療事故などが発生した際の対処法や用意しているマニュアルの内容などをそれぞれ紹介し、対応策について意見交換した。 2004年に薬剤の過量投与で患者が死亡する事故が起きた磐田市立総合病院は、事故当日から公表までの流れを明らかにしたほか、事故後しばらくしてから関係者に聞き取りをした結果も報告した。発表者は、当事者が事故後に自責の念に駆られて自信を喪失していたことなどを紹介し▽現場は混乱するので当事者に判断を任せない▽速やかに病院長に報告する体制づくり▽当事者の長期的、組織的なサポートの必要性―などを教訓として挙げた。 菊川市立総合病院も事例を基に▽普段から基本的な確認事項を徹底する▽事故時には隠さずにありのままを患者や家族に伝えて謝罪する―などの基本方針を強調した。 |