(cache) 自己破産なんてこわくない！/アディーレ法律事務所

自己破産なんてこわくない！

ある依頼者との法律相談

どんな借金でも自己破産できる？

(ある日，当事務所に一本の電話がかかってきました。)
電話主	「あの，借金のことで相談があってお電話したのですが・・・。」
私	「はい。お伺いいたします。個人の方ですか？」
電話主	「はい。今，借金が全部で５００万円ほどあって，もう返済しきれない状態なんです。自己破産しないとどうにもならないかと思い，ホームページでそちらの事務所を見つけて電話したのですが。」
私	「はい，自己破産して免責が得られれば借金は原則としてすべてなくなります。」
電話主	「どんな借金でも免除されるのでしょうか？」
私	「そうではありません。例えば，犯罪行為によって負った損害賠償や著しい浪費による借金は免除されません。」
電話主	「そうですか・・・。大部分は，生活費のためにできた借金なのですが，なかなか就職が決まらず，やけになって多少無駄使いした部分もありまして，その場合でも借金は免除されないのでしょうか？」
私	「いえ，多少の浪費があっても程度や事情によっては何とかなるケースも多いですし，自己破産以外の方法も考えられます。そのあたりは，やはりケースバイケースですので，一度詳しい事情をご相談頂いた方がよいかと思いますが，いかがですか？」
電話主	「そうしたいのはやまやまなのですが，弁護士さんへの相談料というのはいくら位かかるのでしょう？」
私	「当事務所では，債務整理の法律相談は無料で行っています。」
電話主	「本当ですか？それなら，是非ご相談したいのですが，どうしたらよいでしょう？」
私	「現在借金の取立は，厳しいですか？」
電話主	「はい。昨日も自宅へ取立が来ました。正直言って結構まいっています。」
私	「それでは，一日も早く取立を止める必要がありますね。なるべく早く当事務所にお越しいただければと思います。なお，来所の際にはご相談をスムーズに行うために，いくつか書類（※）をご用意頂きます。」

自己破産は現在，全国で年間２５万件も申し立てられています。長い不況の中で，倒産やリストラにあい，生活苦のために借金を重ねるケースも多いでしょうが，やはりギャンブルや浪費による借金のケースも多いようです。

「ギャンブルや浪費による借金を自己破産でチャラにする」という安易な考え方には賛成出来ません。しかし，浪費が著しいものでなく，過去の自分を反省し，もう一度人生をやり直したい，と心より切に願っている方に対しては，私どももなんとかサポートし，人生の再スタートを応援したいと考えています。

※ ご相談の際は，貴方の借金の内容を教えていただく必要があるため，いくつかの書類をご用意いただいております。詳しくはこちらをご覧下さい。

こっそり自己破産できる？

(さっそく電話主様が，当事務所に来所されました。)
私	「弁護士は守秘義務を負っていますので，私がこの件を受任する・しないに関わらず，本日聞いた内容は一切誰にもお話はしませんのでご安心下さい。」
依頼主	「はい。わかりました。」
私	「では，まず借金について教えて下さい。債権者一覧表はご持参いただいていますか？（債権者一覧表を見ながら）借金は全部で５００万円くらいで，１１社から借りているということですね。」
依頼主	「ただ，その後に利息がどの位増えているのかはよくわかりません。」
私	「この借金はどのような原因で出来てしまったのですか？」
依頼主	「５年ほど前に，それまで勤めていた会社をリストラされてから，生活に余裕がなくなってしまったのです。次の就職先がなかなか決まらず，工事現場の日雇いや居酒屋のアルバイトをしてなんとか食いつないできたのですが，そのうちサラ金から借金をするようになってしまいました。」
私	「失礼ですが，貴方の家族構成は？」
依頼主	「一人暮らしで，母親は田舎に住んでいますが，もう何年も連絡を取っていません。」
私	「借金のことはお母様には相談しましたか？」
依頼主	「いえ。母親もお金は持っていませんし，迷惑を掛けたくないので相談はしていません。出来れば家族に知られずに自己破産したいのですが，大丈夫でしょうか？」
私	「同居していなければ自己破産のことがお母様に知られることはまずありませんよ。」

まず，自己破産をしようと思ったときに心配になるのが，家族や周りの人にそれが知られてしまうのでは？ということでしょう。自己破産すると官報という国が出している新聞に名前が出ますが，一般の方が官報を見る機会はほとんどないので，誰かに自己破産の事実が知られることはあまり考えられません。上述のように，同居していない家族であれば，まず知られずにすむと思われます。しかし，同居している家族では，債権者からの通知などにより自己破産の事実が知られてしまう可能性が全くないとはいえません。ですから，同居の家族には正直に自己破産の事実を伝え，自己破産という手続を十分に説明して理解を得た方が良いでしょう。

また，自己破産の事実が会社に通知されるということもありません。万一，会社に自己破産の事実が知られたとしても，会社が自己破産を理由に貴方を解雇することは出来ませんので，ご安心下さい。

自己破産すると財産やその後の収入はどうなる？

（依頼主との相談の続き）
私	「アルバイトの収入は，毎月いくら位ですか？」
依頼主	「月によって変わりますが，平均すると手取りで２０万円位だと思います。」
私	「現金や貯金は，いくら位ありますか。」
依頼主	「今は給料が入ってすぐですので，１０万円位の残高がありますが，これは今後の生活に必要なお金です。自己破産すると貯金も処分されてしまうのですか？」
私	「いえ，１０万円位の貯金でしたら処分されることはありませんよ。安心して下さい。」

自己破産をすると，そのときに持っている財産は処分され，借金の返済に充てられるのが原則です。ただし，一定額以内の財産は処分の対象とはならず，自己破産後も財産を持ち続けることが出来ます。現金や預金については９９万円までが処分されずにすみます。家財道具（パソコン，電化製品，洋服，バッグ，靴など）や自動車は，自己破産したときの時価が２０万円以下のときは処分されません。中古の家財道具が２０万円以上で売れることはまずありませんから，ほとんどの家財道具は処分されないこととなります。また，自己破産をした後に得た給料などの収入は自由に使用することが出来ます。自己破産をしても，これまでと同じ生活を続けることが出来ます。

どんな方法で債務を整理するのがよいですか？

(依頼主との相談の続き)
私	「家賃と合わせて月々の最低の生活費としていくら位必要ですか？」
依頼主	「そうですねー。月々の家賃と食費なんかを考えますと，最低でも１５万円程度は必要だと思います。」
私	「以前に自己破産をしたことはありませんね。」
依頼主	「はい。自己破産なんてこれまで全然知りませんでした。」
私	「なるほど，大体事情はわかりました。債務を整理するには自己破産，任意整理，民事再生の３つの方法がありますが，借金の金額や財産・収入の状況からして，貴方の場合はやはり自己破産が良いと思います。」

債務を整理する方法には，自己破産の他に，任意整理と民事再生という手続があります。任意整理や民事再生は，借金の減額や返済期間の猶予を債権者に認めてもらい，減額後の借金を分割して支払い，債務を整理する方法です。自己破産のように借金がなくなるわけでありませんが，生活に必要な財産を処分されないというメリットがあります。どの方法がよいのかは，借金の金額や財産・収入の状況によってケースバイケースですが，自己破産はすべての借金がなくなり，しかも２０万円以下の財産は処分されないため，一般的には自己破産が有利であり，実際にも大半の方が自己破産を選択しているのが現状です。

自己破産の不利益って何ですか？

(依頼主との相談の続き)
依頼主	「でも，自己破産ってイメージが良くないんですけど，自己破産するとどんな不利益があるのですか？」
私	「まず，自己破産すると先程もお話したように高価な財産が処分されてしまいます。また，自己破産を申し立ててから免責を受ける迄の数ヶ月間は会社の取締役，警備員，保険募集人などの職種に就くことが出来なくなります。あと一度自己破産すると今後７年間は，同じ方法を使うことが出来なくなります。」
依頼主	「選挙権が停止されるとか，戸籍や住民票に記載されるという話を聞いたことがあるのですが？」
私	「そんなことはありません。まれに数ヶ月間，郵便物の受取が制限される場合がありますが，通常の自己破産ではそのようなこともありません。」
依頼主	「自己破産すると，しばらくお金を借りられなくなるという話を聞いたのですが？」
私	「自己破産に限らず，支払いを怠ったりするといわゆるブラックリストに載ってしまい，５～７年間位，金融機関からお金を借りられなくなります。但し，銀行に口座をつくることは問題ありません。」
依頼主	「実家の母親に何か不利益があったりとかはしませんか？」
私	「法律的にはなにもありませんよ。結局，自己破産を躊躇するのは，自己破産という言葉の持っているイメージの悪さだけなんですね。だから自己破産はこわくありませんよ。」

自己破産の不利益は，財産の処分，職種制限，再度の自己破産の制限など限られたものしかありません。大昔は自己破産が犯罪となっていたこともあり，以前は自己破産には悪いイメージがつきまとっていましたが，最近は一般の方の考え方も変わってきており自己破産者は年々急増しています。

自己破産の手続って大変？

(依頼者との相談の続き)
依頼主	「自己破産すると，すぐに借金がなくなるのですか？」
私	いえ，自己破産を申し立ててから借金がなくなるまでには同時廃止の場合でも３～４ヶ月間程度（東京地方裁判所の場合）かかります。」
依頼主	「何ヶ月も裁判所での手続が続いてしまうと仕事に支障が出てしまうのですが・・・。」
私	「その点は大丈夫です。自己破産の申立は弁護士が行いますから，同時廃止の場合，貴方が裁判所に行く必要があるのは１回だけです。」
依頼主	「そんなに簡単に済んでしまうんですか。」
私	「自己破産の申立は，書類を準備するまでが大変です。借金や財産の状況や現在・過去の収支の状況を細かく調査して裁判所に提出する必要があります。アルバイトの合間を縫って色々な書類を準備するのはなかなか大変ですが大丈夫ですか。」
依頼主	「取立が止まれば，精神的にも落ち着くはずですから何とかがんばってみます。」

自己破産をするために必要な書類や期間は，各裁判所によって異なります。東京地方裁判所の場合は，弁護士が代理人の場合に限り，即日面接という制度を導入しています。即日面接を使えば，自己破産を申し立ててから３～４ヶ月間で借金がなくなり，また依頼者が裁判所に行くのは原則として１回ですみます。

同時廃止とは，自己破産を申し立てたときに２０万円を超える高価な財産がない場合に，破産手続開始と同時に破産手続を終了させることをいいます。大半の自己破産は同時廃止となっています。ただ，財産隠しが疑われる場合や免責を与えるかについて調査が必要な場合は，同時廃止にならないこともあります。

自己破産するにはいくらかかる？分割は出来る？

(依頼主との相談の続き)
依頼主	「では自己破産でお願いしたいのですが，費用はいくら必要ですか？」
私	「同時廃止という簡単な自己破産の場合，裁判所へ収める費用と実費が３万円必要です。それに，弁護士費用として当事務所の場合２７万円と消費税が必要です。」
依頼主	「そんなお金すぐには用意出来ないのですが・・・。」
私	「もちろん，借金で苦しんでいる人がすぐに払える額ではありませんから，収入や財産の状況によって分割で支払っていただければ結構です。ただ，同時廃止にならなかった場合は，裁判所への費用や弁護士費用が増えてしまいますので注意して下さい。」

自己破産の弁護士費用については，弁護士により異なります。弁護士会の報酬基準によれば，借金の金額や債権者の数により着手費用が２０～４０万円，成功報酬が２０～４０万円で合計４０～８０万円となっています。当事務所では，着手費用０円，成功報酬２７万円です。また，免責出来なかったときは弁護士費用の半額はお返しします。弁護士費用の分割払いの可否についても，弁護士により異なります。当事務所では，依頼者の収入や財産の状況によって最高１０回までの分割払いが可能です。詳しくはこちらをご覧下さい。

自己破産は本当にこわくない？

(依頼者との相談の続き)
依頼主	「自己破産をすれば本当にうまくいくのですか？」
私	「弁護士が受任通知を出せば取立は必ず止まります。自己破産を申し立てて免責を受ければ借金もなくなります。自己破産の不利益はほとんどありませんし，当事務所では弁護士費用の分割払いにも応じています。自己破産は法律が用意してくれた人生をやり直すための方法です。自己破産は決してこわくありませんよ！」

現在，多重債務者の救済は社会問題となっています。多重債務者を救済するため破産法が全面改正され，平成１７年より新法が施行されています。

平成１５年度には，全国で２５万人以上の人が自己破産で人生を再スタートさせており，自己破産者は今後ますます急増していくでしょう。もう自己破産することは特別なことではありません。

貴方も人生を再スタートさせてみてはいかがですか？

　弁護士への借金無料相談はこちら

なお，自己破産についてさらに詳しく知りたい方は下記もお読みください。

　自己破産のよくあるご質問

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