明石市立市民病院(佐々木享院長)は16日、来年6月から産婦人科での分娩(ぶんべん)を休止することを明らかにした。全国的な産婦人科医の不足で退職者の後任が見込めないためで、県内の市立病院では既に小野・三木・高砂・西宮中央の4病院が分べんを休止しており、産科医療への影響が広がっている。
明石市立病院は、開院した1950(昭和25)年から分娩を始めた。多い時は年間600件を超えるお産を扱い、近年は約550~約440件で推移している。
現在、産婦人科の医師は常勤3人、非常勤3人。通常の分娩のほか、地域の中核病院としてリスクのある合併症妊娠などに対応している。常勤の医師は3日に1回、宿直勤務となっているが、うち1人が来年5月に退職予定という。
同病院では、引き続き大学の医学部や医師会、他の民間医療機関に要請して分娩再開を目指す。しかし、確保できない場合、産婦人科診療も難しくなる見通しという。【南良靖雄】
〔神戸版〕
毎日新聞 2007年11月17日