ぐんまちょい得キッズパスポート：子育て支援じわり広がり−−１８日スタート　／群馬

　◇３００社、６００店舗、割引サービスなど協力
　県の子育て支援事業「ぐんまちょい得キッズパスポート（通称・ぐーちょきパスポート）」が１８日スタートする。パスポートを提示すると割引サービスなどが受けられる子育て家庭への支援策で、協賛企業約３００社、約６００店舗が協力。県は「予想の倍の参加を得た」と、輪の広がりに手応えを感じている。【杉山順平】
　県は企業などの協力を得ることで社会全体に子育て意識を広げようと、９月から参加を呼び掛けてきた。仕組みは中学生以下の子供を持つ家庭や妊娠している女性のいる家庭に「ぐーちょきパスポート」と名付けたカードを配布。協賛店（ぐーちょきショップ）で提示すると、独自の割引やポイント加算、無料などのサービスが受けられる。協賛店にはステッカーが掲示される。
　事業期間は１０年３月までで、県は既に１０月下旬から小中学校や幼稚園、保育園、市町村窓口を通じてカードを配布。対象は約２０万世帯に上ると見込んでいる。
　協賛企業は金融機関にも広がっている。桐生信用金庫は１９日からカードを持つ顧客を対象に子育て応援積金「ぐーちょき積金」の発売を開始する。預け入れ期間５年で月々の積立額は２、３、４、５万円の４コース。年利１・００％（税引後０・８０％）と、通常の積立預金（３年以上で０・３％）に比べ優遇金利を適用。担当者は「子育て支援を通じて社会貢献できる良い機会」と話す。高崎信用金庫やＪＡバンク群馬も住宅ローンや積立預金などで子育て支援商品を展開するという。
　一方、ザスパ草津は１８日から、カード提示者にホームゲーム当日券や「ザスパーク前橋」（前橋市千代田町）の商品の５％割引きを実施する。
　県こども未来室の井野佳一室長は「少子化対策の一つとして事業をさらに推進していきたい」と話している。県によると、近県では茨城県が１０月から同様の事業を開始。栃木、埼玉両県も検討中という。

１１月１６日朝刊