1000人もの相手に銃を密売したかのようにニュース番組で報じられ、名誉を傷つけられたとして、元銃砲店経営、和田晃三被告(48)=銃刀法違反罪などで神戸地裁で公判中=が、テレビ朝日などに500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は16日、50万円の支払いを命じた。
松井英隆裁判長は「原告の犯罪行為を過大に印象付けた報道で、社会的評価を相当低下させた。ただ百数十人の多数に密売したという点は真実で、虚偽の部分は比較的少ない」と指摘した。
判決によると、2004年10月の「報道ステーション」は「千人に銃を売った男追跡」とのテロップを付けて放送した。
和田被告は、拳銃を所持していたほか、米国から拳銃の部品を密輸したなどとして起訴された。
テレビ朝日広報部は「主張が一部認められず残念だ。判決内容をよく見た上で対応を検討したい」と話している。