★声優警察第16回『こどものじかん』喜多村英梨さん |
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「小学校教師と小学三年生が…だと!」
あまりのことに団長も言葉をうしなうシチュエーションが現在放送中のアニメ『こどものじかん』でくりひろげられているらしい! 教育現場の荒廃に心を痛める団長が立ちあがる!
「俺が声優署魂を教育してやる」
小学校教師の青木大介(CV:間島淳司)は、学期途中ながら初めてのクラス担任として赴任する。「親しみやすいお兄さんみたいな先生」を目指す青木だが、児童たちの行動に振り回されて思うようにはなかなかいかない。さらに、クラスの女の子、九重りん(CV:喜多村英梨)から「今日からりんが彼女になってあげる」と言われ、すっかりタジタジになってしまう。しかし、そんな彼女は前任のクラス担任であった中村先生をノイローゼに追い込んで辞めさせた張本人だった。彼女の行為に躊躇する彼だったが、りん本人と向きあうことで彼女を理解しようと努力する。
一方のりんにしても頼りないながらも自分の話を聞く青木先生の姿勢に、すっかり心を開き彼のことが好きになってしまった。抱きついたり、誘ったりと、青木先生に対するアプローチはエスカレートするばかり。小学三年生と新米クラス担任、いったいどうなってしまうのか――!
現在、放送中の『こどものじかん』は放送も折り返し地点、りんと仲良しの黒ちゃん(CV:真堂圭)、美々ちゃん(CV:門脇舞以)を中心に、青木先生の同僚で彼のことが気になって仕方が無い宝院先生や、りんの保護者代わりのレイジなど、彼らに囲まれた青木先生とりんの関係がどうなってしまうのか、目が離せない!
団長は問題の渦中にある九重りん役 喜多村英梨さんに事情を伺うべく出動した。喜多村英梨さんは『桃華月憚』犬飼真琴役以来、声優警察初の二回目出演! はたして今回はどんな情報が聞きだせるのか!?
「俺の授業は甘くないぞ! なんだその狙い方は!」
喜多村さんにショットガンの撃ち方を教えてどうする、団長。
喜多村英梨さん
8月16日生まれ、東京都出身、カレイドスコープ所属。
クールな女性キャラ役を得意とするが、今年は“萌え”キャラでも大活躍中の人気声優。
主な出演作品は『BLOOD+』音無小夜役、『アイドルマスター XENOGLOSSIA』菊池真役、『ぽてまよ』森山素直役など多数。
●カレイドスコープ/http://klsp.jp/
■青木先生に私を見て欲しい
―喜多村さんは声優警察としては初の二回目出演ですね。前回インタビューした『桃華月憚』でも“萌え”キャラという喜多村さんとしては珍しい役でしたが、今回の『こどものじかん』では小学生の女の子、九重リンちゃんと、喜多村さんにとってはますます“萌え”要素が強い役どころだと思います。九重リン役を演じてみていかがですか?
喜多村英梨さん:『桃華月憚』の犬飼真琴役のときも、自分には無い高い音域の女の子役ということで必死で演じていた覚えがあるんですけど、今回は可愛いだけじゃなく、さらに年齢も幼なくなり、あどけない演技とか表現が難しくて悩んだりすることが多いです。一癖も二癖もある女の子、でも一方で可愛いところは可愛いところとして押していかなきゃいけない演技っていうのがすごくプレッシャーを感じて、オーディションのときも「なぜ自分にこのオーディションがまわってきたんだろう」って思うくらいでした(笑)。それくらい自分の中に無いキャラクターだったんです。
事務所のみんなでオーディションを受けたんですが、美々役の舞太(門脇舞以さんの愛称、同じ事務所に所属)も受けてて「この役って絶対、舞太じゃね!」みたいな話をしてました(笑)。でも、オーディションに呼んでくださった音響監督の岩浪(美和)さんは私が主演した『BLOOD+』でもお世話になった音響監督さんだったので、『BLOOD+』の小夜とは違う――まったく180度違うキャラクターなので――「新しい役柄、演技を見せてみろ」って、遠まわしに言われているような気がして自分も出来るかぎり楽しんで、自分に無い部分を引き出して頑張ってみたんです。そうしたら「リン役です」って。私は思わず「なんで私がリンですか~!」って(笑)。
―喜多村さん自身はどの役だと思っていたんですか?
喜多村さん:原作を読ませていただいていたんですが、正直「どれもねぇな」みたいな(笑)。個人的なお話なんですけど、私はマンガを読んでいてアニメ化するなら声優は誰かなぁって想像するタイプなんですよ。だからリン役は絶対、釘宮理恵さんとか田村ゆかりさんかなっていうのが自分の中にあって、生意気な話かもしれないんですけどオーディションのときは自分の中のお手本というか、そういう演技に近付けたらいいなっていう意味で“田村ゆかりさんの路線で、でも喜多村らしい演技”っていうのをひとつの目標というか、山として挑戦してみました。山は高いですね(笑)。
―リンは先生をからかったり大胆な行動が多い女の子ですね。
喜多村さん:リンは“萌え”要素は100パーセントあって、見た目もすごく可愛いんです。でも、そこでなんで喜多村を選んでもらえたのかなって思ったときに、もちろん“萌え”な演技っていうのは一生懸命頑張っているんですけど、どこか可愛いだけじゃない――彼女のトラウマだったり大人を斜めに見ている、そんな背景も含めて私が選ばれたのかな、選んばれたのならいいなって思っています。
私はリンちゃんが青木先生に意地悪しているシーンでも、“可愛くて小悪魔的”って基本要素はありつつ、彼女の心の中に「青木先生に私を見て欲しい」って気持ちを感じるんです。リンちゃんって、自分の存在っていうのをものすごく意識している子だと思います。“人への執着心”の表現方法って意味でのいたずらだったり、“ツン”っぽいセリフだったり、困らせたり――たぶん上手く“デレ”られないんですね。小学三年生っていう気持ちとか表現力が曖昧な時期ってこともあって、彼女にとっては楽しいだけの意地悪じゃないんだと思います。そのあたりは可愛さにウェイトを置くよりも、どちらかと言うと青木先生に対しての意思や想いを優先して演じています。
聞いている人の中には「もっと萌えさせてくれよ!」って感じてる人もいるかもしれないので、そのへんは申し訳ないんですけど(笑)。
―たしかにリンには攻撃性というか、以前の先生を追い詰めてしまったりと、影の部分を垣間見ることができますね。
喜多村さん:リンがやっている傍目に見て“黒い”ところって、やっぱり小学三年生としての計算なんですよね。リンちゃんって言葉とか行動は大人なことをよく言ったりしてますけど、心の中ではどこか冷めたところもあったりする。でも友達想いなところでの“情”みたいなものを感じさせたり、女の子って感情で生きている生き物だなって思うんです。
リンの行動は計算っていうよりは――もちろん計算はしているんですけど――その計算の原点では感情で動いている。それが女の子の特性なんじゃないのかなって思ってて、特に小学生や幼いころってよく考えているようで、それ以上に考えがいたっていない。相手がいる行動というよりは、自分の守りたいもの、友達だったり、自分の意思を伝えることだったり…。そこでうまくいかないから遠回りなことをしてしまうっていうのは大人にとっては汲み取りにくい複雑な気持ちだったりするのかなって思ったりします。
■そんなに可愛い人生送ってきてないなぁ!
―リンは青木先生に積極的にアプローチをかけていますが、いったいリンは青木先生のどこに魅かれているんだと思いますか?
喜多村さん:“ギャップ萌え”じゃないですけど、リンが追い出してしまった前任の中村先生に比べて、青木先生が“白かった”から一層輝いて見えたんじゃないのかな。青木先生のダメな部分、ナチュラルすぎる部分が、ずっと大人を斜めに見るクセがついちゃっているリンにとっては、「あ、大人も捨てたもんじゃないな」みたいに考えるきっかけになったんじゃないのかなと思います。リンちゃんってそういうところをすごく考えているほうだと思うんです。大人に対しての意識って、あの世界の小学生では一番あるほうだし、彼女の敏感なところが青木先生はきっと違うって希望を見出せているんだと思います。
青木先生は“ダメ”だからリンと目線を同じにしてくれるんですよ。会話とか接し方とか、たしかに先生の立場ってのを意識してはいるんですけど、リンが「私を見て」ってなったときにちゃんと正面から見てくれるのが青木先生だったんです。リンちゃんも正面から見てもらったら、正面から見て返そうって子だと思うんで、そこがリンにとっては「ねぇねぇ先生、もっと見て。私の意見を聞いて。子供たちはこんなことを思っているんだよ」って話しやすいし、気付いて欲しくなってしまう。そんなあったかさに魅かれているんだと思います。
―では、喜多村さんだったら青木先生みたいな男性はどうですか?
喜多村さん:まぁ、ちょっとだらしないなと思うところは…(笑)。何だか“M気質”なところが、「シャンとしなさい!」って思っちゃうけど、やっぱりそういうところがリンちゃんとか宝院先生たちから見ると「しっかりしなさい」って言ってあげたくなっちゃうところはあるのかなって思います。支えてあげたいタイプですよね。女は女なりの男性の支え方ってあると思うんですけど、支えてあげたくなっちゃうようなダメさ加減ですよね。そのへんはファンタジーならいいかなぁって(笑)。
―実際にこんな先生がいたら?
喜多村さん:そんなにうまくストーリーは進まないかなぁ。私も斜めに見ちゃうほうなんで(笑)。自分が小学生の時も先生に魅かれるってのはあまり無くて…先生は先生、生徒は生徒って見方というか固定観念が出来てて、生意気な言い方かもしれないけど先生もやっぱり“先生らしく”ってのを前面に出していたと思うので、あんまり先生の“素”を見るってのは…。子供にとっては事務的に見えて、逆に子供も事務的に見るクセがついているんですよね。リンちゃんの青木先生に対する想いっていうのが、自分には経験の無い感情だったりします。
―では、演じていても感情表現に悩まれることも?
喜多村さん:リンの先生に見せる「Like」と「Love」の際どいシーンとか自分のこれからの課題なんですけど、自分も実はすっごい寂しがり屋で…自分で言うのは気持ち悪いんですけど(笑)、リンの「自分を見て欲しい」って執着心は似ているところもあるなって思っています。だから彼女の行動の裏にある気持ちっていうのはとても共感できたりします。オンエアで見直したときには、もっとかわいくアピールしたほうがいいのかなって思ったりもしますけど、マイクの前に立っているときはリンになりきって、喜多村の中のリンと共通するところを前面に出したらああいうかたちになっているので、どちらかと言うと可愛さよりも強がりなところがクローズアップされているんじゃないかな。
―強がりなところもリンの重要な魅力だと思いますよ。
喜多村さん:実は、青木先生に色仕掛けっぽく頑張っているシーンは「もっとかわいく!」ってリテイクされまくりで(笑)。何というか、いい塩梅というのが難しくて。ウソっぽくなっちゃダメですし、やりすぎてもダメ、やらなすぎてもダメ、そんな絶妙な加減っていうのは、やっぱり役者としての課題でもあると思います。自分が今までそういうドキっとさせるシーンってあまり演じてなかったんで…。しかも小学三年生で、大人の人を“ドキッ”とか“キュン”とさせる可愛さの芝居って言うのは経験がなかっので、一生懸命模索しているんですけど…。そんなに可愛い人生送ってきてないなぁ!って(笑)。
―今までの出演作も男性に対してつれない役が多かったですからね。アプローチかける役なんて初めてじゃないですか?
喜多村さん:だからオンエアとか見ちゃったときはあまりのこそばゆさに「はっ!」とか「ひぃ!」とかテレビの前で悶えてます(笑)。
■“キュンキュン”させていきたいです
―今回の作品は過激な発言も多いですが、アフレコ現場はどんな様子ですか? 共演の門脇舞以さんとは事務所も同じで個人的にも仲が良いらしいですね。
喜多村さん:そうですね。事務所の先輩でもあり、よい居候先です(笑)。いつもダメな喜多村を何も言わず“ほむっ”って感じで接してくれます。そういう意味ではすごく友達感覚とか、友情とかを自然に出すことができるし、自然な空気で演じられますよね。圭ちゃん(鏡黒役の真堂圭さん)にしても以前三人とも別番組で一緒に出演したこともあって、初対面ってわけでもなかったので、すぐに仲良しの「リン・黒・美々」の世界を作れたし、とても演じやすいです。そんなにたくさんの登場人物が出てくるわけでもなくて、いつも主要な先生と子供たちってメンバーなのでファミリー的な雰囲気のあるあったかい現場なんですよね。青木先生役の間島(淳司)さんなんか、わりと青木先生みたいなポジションで、本当にみんなキャラクターにあってるなぁって感じる現場ですね。
過激なセリフとか出てきても、けっこうみんなで笑いのタネにしちゃってます。恥ずかしがるよりもポジティブに、テンション高めな感じです。
―では、最後に読者にメッセージをいただけますか。
喜多村さん:声優警察では前回「ブリルランテですぅ~(by犬飼真琴)」でお世話になりました。今回はその“ブリルランテ”よりも一層萌えというハードルの高い九重リン役として、皆さんに再会することができました。
声優さんは自分の表情とか出ない分を声に乗せて演じなければいけないのですが、限られた中でのお芝居っていうのは難しかったり、葛藤だったり、でもとても面白くって、そんな中で本当に、本当の、本当に今までに無い設定のキャラクターを演じさせていただける作品っていうのは、ただただみんなに見て欲しいって気持ちでいっぱいです。今まで演じたことの無い役を演じるというのは、難しいな、嫌だなって思うこともあるんですけど、だからこそ多くの人に見てもらいたいなって思っています。
今年は本当にいろんな作品に出会えました。いろんな役、個性の違う役を運良くやらせていただいて、ホントに“業界で生き残れた”って感じです(涙&笑)。そんな中で、“萌え”っていうのは今の自分の課題になっていて、『こどものじかん』でもみなさんを“キュンキュン”させていきたいです。この作品はイベントとかラジオとか、いっぱい皆さんに私を見ていただく場所を提供してくれるので、私も一身に演じさせてもらいます。ぜひぜひ見てください! …萌えてください(笑)!
―喜多村さん、ありがとうございました。
喜多村さんにとってはチャレンジだらけの『こどものじかん』。これからもどんどん“萌え”な役に挑戦してもらいたいものです! 『こどものじかん』を欠かさずチェックして団長も“キュンキュン”していくぞ!
こどものじかん
●放映日時/
チバテレビ 毎週金曜日 深夜26:55~
KBS京都 毎週木曜日 深夜25:30~
●原作/私屋カヲル(双葉社刊 コミックハイ!連載)
●監督/菅沼栄治
●アニメーション制作/スタジオバルセロナ
●公式HP/http://www.kojika-anime.com/
◆未放送地域の人に朗報!
BIGLOBEストリームにて本編を無料配信中!
●アクセスはコチラから!/http://broadband.biglobe.ne.jp/program/index_kojika.html
■DVDリリース スタート!
『こどものじかん』DVD 1科目 12月21日発売
1時間目「なかよしのいっぽ」/2時間目「にこにこのごほうび」 2話収録
☆放送時に修正された映像・セリフを完全収録!
☆前代未聞! ランドセル型DVD-BOX仕様、限定20000セット!
[初回特典]
・デジパック仕様ケース
・原作者 私屋カヲル描きおろしイラストシート
・ピクチャーレーベル
[毎回封入特典]
・りんのひみつ日記(解説書8ページ予定)
[毎回音声特典]
・各話オーディオコメンタリー
(出演:喜多村英梨/真堂圭/門脇舞以)
※以降、毎月リリース予定!
<読者プレゼント!>
今回もあります、恒例の読者プレゼント!喜多村英梨さんのご厚意により、喜多村さんのサイン入りポラロイド写真を頂きました!このサイン入りポラを2名様にプレゼント!このコーナーの感想や、今後突撃して欲しい声優さんを書いてくれると団長も喜ぶぞ。
お名前・ご住所・お電話番号を明記の上、たくさんのご応募をお待ちしている!
応募締め切り:12月1日(土)
受付メールアドレス:webmaster@hobbyjapan.co.jp
※当選者発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
©私屋カヲル/こどものじかん製作委員会 |