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リタリン:「東京クリニック」を捜索 無資格処方の疑い

 依存性の高い向精神薬「リタリン」の乱用問題に絡んで、警視庁生活環境課は16日、東京都新宿区の精神科「東京クリニック」を医師法違反(無資格医業)容疑で家宅捜索した。直接診察をせずに処方せんを宅配便で送るなどしていたため、インターネットなどを通じて利用者の間で有名になっていた。生活環境課は関連先6カ所も捜索し、押収資料を分析してずさんな処方の実態解明を図る。

 調べでは、東京クリニックでは今年8月に、医師免許を持っていない職員らが患者7人にリタリンの処方などの医療行為を行った疑いが持たれている。患者の家族らから「安易な処方で薬物依存になった」との相談が相次ぎ、東京都などが今年9月、医療法違反(不適切な医療の提供)の疑いで立ち入り検査していた。

 東京クリニックは伊澤純元院長(37)が04年に開設。電話で「薬を宅配してほしい」と依頼されるだけでリタリンを含む薬剤の処方せんを宅配便で送っていたことが分かっているほか、患者が処方せんのコピーを利用して薬剤を不正入手しようとした事件も起きている。

 伊澤元院長は患者を殴って負傷させたとして今年2月に傷害罪で起訴され有罪が確定。10月15日付で厚生労働省から医業停止2年の処分を受け、クリニックの廃院届を出した。現在は、別の医師が同じ場所で同名の診療所を開院している。

 乱用問題を巡っては、警視庁が先月31日にも「京成江戸川クリニック」(江戸川区)の院長らを医師法違反容疑で逮捕している。【精神医療取材班】

毎日新聞 2007年11月16日 12時28分 (最終更新時間 11月16日 12時31分)

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